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オフサイドって何? 中学からサッカーを始め、今や強豪校の9番を背負うまでに。鈴木優斗はひたむきにゴールに向かう

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2025年06月09日

「唯一知っていたのは手を使ってはいけないこと」

「ゴールに入れば1点は1点」。野性味あふれるストライカーの鈴木。写真:安藤隆人

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 インターハイ茨城県予選の準々決勝。一昨年のインターハイ王者であり、昨年度の選手権ベスト8の明秀日立は、関東大会準優勝の第一学院と激突。お互いが持ち味を発揮する一進一退の攻防の中で、186センチの長身FW鈴木優斗が2ゴールを挙げて、2-1の勝利を手にした。

 1点目は右からのクロスを中央で押し込み、2点目のゴールも右サイドを突破したFW細川陽太のクロスをスライディングしながら強引に押し込んだもの。いずれも鮮やかというより泥臭いゴールだった。

「僕は形にこだわっていません。クロスの時も『どこに当たってもいいから入れ!』と思って飛び込んでいます。2点目は当たり損ねですが、ゴールに入れば1点は1点なんです」

 何とも味のあるコメントをする鈴木は、『天然素材』と呼ぶにふさわしいほど、未完成な部分が多いが、飛び抜けたポテンシャルを感じさせる選手で、見れば見るほど魅了させられる存在だ。

 サッカーを始めたのは中学1年生から。当時、「ルールをまったく知らなかった。『オフサイドって何それ?』でしたし、唯一知っていたのは手を使ってはいけないことくらいでした」と、まさに『ど』がつく素人だったという。

「小学生の時は、ただひたすら外で遊んでいました。スポーツクラブなどの類は一切入っていなくて、学校から帰ってきたら家にランドセルを置いて、すぐに近くの公園や自然の中に走っていって、ボールを投げたり、蹴ったり、とにかく走り回っていました」

 鈴木の父は根っからのアスリートで、少年時代はサッカーをやっていたが、国士舘大学では強豪の陸上部に所属し、スプリンターとして活躍していた。姉はバスケットボールの道に進み、県内屈指の強豪でもある明秀日立のバスケットボール部でプレーして関東大会などに出場。大学では陸上に転身し、父と同じ国士舘大学の陸上部で活躍している。
 
 鈴木も運動能力は抜群だったが、父は小学校でクラブ活動を勧めることはなかった。だが、伸び伸びと自由に自然の遊びの中で身体を動かしていた彼が、中学進学の際に「何か1つスポーツをやりたい」と口にした時、父が「サッカーは面白いぞ」と勧めてくれたことでサッカーをやることを決めた。

「たぶん、お父さんが『野球をやってみたら』、『バスケをやってみたら』と言っていたら、そっちの道に進んでいたと思います。あそこでサッカーと言ってくれたから、『じゃあ、やってみよう』となって、お父さんの知り合いと繋がりのあった日立ユナイテッドに入って、そこでサッカーにのめり込んでいったんです」

 前述した通り、最初はルールをまったく知らず、ボールの蹴り方、止め方、ルールを教えてもらうことから始まった。

「試合をやって、チャンスなのに笛が鳴って...。『あ、これがオフサイドってやつなんだ』と(笑)。やりながら覚えていくという感じでした」

 日立ユナイテッドの小野宗周監督に文字通り一からサッカーを教えてもらうと、運動能力の高さというベースがあったことで、鈴木は驚くべきスピードで成長を遂げていった。身長も中学3年間で160センチから181センチとなり、圧倒的な空中戦の強さとフィジカルを活かしたポストプレー、躊躇なくゴール前に飛び込んでいくプレーが武器の野性味溢れるストライカーとして頭角を現していった。

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