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誰もが目を疑った“あり得ない失点”はなぜ生まれたのか。当事者3人の証言から見えてくる「クリアミス以外の真実」【横浜FM】

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2025年04月21日

松原の言い分と朴の反省

朴(左)、諏訪間(中央)、松原の証言から2失点目の真実が浮かび上がる。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 2025年4月20日、埼玉スタジアム2002で横浜F・マリノスが浦和レッズに1-3と敗戦。この試合で話題となったのが、横浜FMの2失点目。後半開始直後の46分、誰もが目を疑ったあり得ないクリアミスからあり得ない失点を喫したあの場面である。

 「自分が試合を壊してしまった」と横浜FMのCB諏訪間幸成は反省を口にしたが、果たしてクリアミスをした彼だけの責任なのだろうか。気になったのは、クリアミスを誘発する格好となった松原健のスローインだ。

 自陣深い位置(右サイド)でのスローイン、松原はこの時前方を見ながらも結局はペナルティエリア内にいる諏訪間めがけて投げている。ここで注視したいのが、そのボールに浦和の渡邊凌磨が反応して諏訪間にプレッシャーをかけていた点だ。しかも、諏訪間の証言によれば「準備できていなかった」。

 自陣ゴールに矢印を向けたスローインは失点のリスクがある。ただ、「あのスローインは自分の中では得意な形」と松原なりの考えがもちろんあった。

「スローインの意図としては、右サイドに人を寄せてあそこ(自陣ゴール前)に投げることで素早く左サイドに展開できる。それは昔からやっていて、一気に相手ゴール前まで行けるケースもあったので、それを実践したまでです」
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 松原の意図を汲み取れば、問題なのは諏訪間のボールの受け方になるか。諏訪間は渡邊のプレスをもろに受ける形(松原がいる方向)でクリアしようとしている。そうではなく、一旦ボールを後ろに流して右足ではなく左足で左サイドにクリアすれば失点を防げた可能性はあるだろう。だからこそ、松原は「コミュニケーションの部分は密にやるべきでした」とも言っている。連係面で足りない部分は確かにあった。

 結果的にこの一連の流れを見守るしかなかったGK朴一圭だが、「(松原)健がああいうスローインをするのを知っていたので準備はしていました」と証言した。

「ただ、思った以上に(自分がいない)スペースのほうに来たので『諏訪間に任せよう』と。敵のプレスも見えていましたが、最悪クリアするかなと思っていました」

 そんな朴が問題視したのは、スローインになる前のプレーだ。

「そもそも僕のゴールキックからスタートしているんです。それをショートで諏訪間に渡して、そこから僕に返ってきて、右に展開して、最終的に苦しくなった(松原)健が相手に当ててスローインにしている。後半最初のゴールキックで、相手も睨んでいたので、そうした状況を踏まえればショートで繋ぐ必要はなかった。ロングボールで良かったかもしれません。僕がもっとちゃんとしないといけなかった」

 当事者3人の発言をまとめると、「自分が試合を壊してしまった」(諏訪間)との印象は多少なりとも薄くなるか。あのあり得ない失点は朴→松原→諏訪間とミスの連鎖から生まれたものと結論付けるのが妥当だろう。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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