1対1の競り合いで後手に回るシーンも皆無
今シーズンのチャンピオンズリーグで痺れたシーンのひとつが、アトレティコ・マドリー対レアル・マドリーのラウンド・オブ16第2レグで、R・マドリーの22歳のCBラウール・アセンシオが見せた鮮烈なスライディングタックルだった。
敵陣で横パスをカットされ、カウンターを食らった瞬間、恐るべき加速でカバーに入ると、A・マドリーのロドリゴ・デ・パウルの突進をものの見事に阻止。あの59分のスーパープレーがなければ、あるいは勝者と敗者が入れ替わっていたかもしれない。
昨年11月にトップデビューを果たしたカンテラ出身の逸材は、瞬く間にR・マドリーで定位置を掴み取り、今月にはUEFAネーションズリーグを戦うスペイン代表にも初招集されている。
同じくスペイン代表には、弱冠18歳にしてバルセロナの不動のCBとなったパウ・クバルシが名を連ねている(UEFAネーションズリーグのオランダ戦で負傷し、離脱)。スピードが武器のアセンシオに対して、クバルシの最大の魅力はディフェンダーとは思えない正確無比のキック。
例えば、ラ・リーガ第21節のセビージャ戦で、2列目から飛び出したフェルミン・ロペスの動きに合わせて送り届けた糸を引くような弾道のロングフィードは、まさしく彼の真骨頂であっただろう。
【画像】チーム最年少CB、日本代表初先発となったサウジアラビア戦で奮闘した高井幸大を特集!
敵陣で横パスをカットされ、カウンターを食らった瞬間、恐るべき加速でカバーに入ると、A・マドリーのロドリゴ・デ・パウルの突進をものの見事に阻止。あの59分のスーパープレーがなければ、あるいは勝者と敗者が入れ替わっていたかもしれない。
昨年11月にトップデビューを果たしたカンテラ出身の逸材は、瞬く間にR・マドリーで定位置を掴み取り、今月にはUEFAネーションズリーグを戦うスペイン代表にも初招集されている。
同じくスペイン代表には、弱冠18歳にしてバルセロナの不動のCBとなったパウ・クバルシが名を連ねている(UEFAネーションズリーグのオランダ戦で負傷し、離脱)。スピードが武器のアセンシオに対して、クバルシの最大の魅力はディフェンダーとは思えない正確無比のキック。
例えば、ラ・リーガ第21節のセビージャ戦で、2列目から飛び出したフェルミン・ロペスの動きに合わせて送り届けた糸を引くような弾道のロングフィードは、まさしく彼の真骨頂であっただろう。
【画像】チーム最年少CB、日本代表初先発となったサウジアラビア戦で奮闘した高井幸大を特集!
世界を見渡せば、彼らのようなCBの若手有望株はゴロゴロとしている。だから、3月25日の北中米ワールドカップ・アジア最終予選、対サウジアラビア戦にスタメン出場し、及第点以上の仕事ぶりを見せた20歳のCB高井幸大の台頭を、歓迎こそすれ過剰に騒ぎ立てる必要はない。
日本代表がW杯優勝という壮大な目標に掲げているのであれば、なおさらだ。高井のような人材を抱えていることを、我々は当たり前として捉えるべきなのだろう。
サウジ戦の高井はこれが代表2キャップ目、最終予選初スタメンとは思えないほど安定していた。鋭い出足でサウジのキーマン、サレム・アルドゥサリをきっちり抑え込み、1対1の競り合いで後手に回るシーンも皆無だった。
もっとも、勝点1狙いで腰の引けたこの日のサウジが相手では、正当な評価を下しにくいのも事実だ。
仮にW杯本番でも、森保ジャパンがハイプレス&ハイラインを貫いて列強国に真正面からぶつかった場合、カウンターの脅威は倍増する。浅い最終ラインの裏を突き、確実に仕留めるアタッカーは、キリアン・エムバペやヴィニシウス・ジュニオールなど、それこそ世界の列強国にはうようよといる。その時、果たしてアセンシオばりのカバーリングが高井にできるだろうか。
守備に隙が見当たらなかった一方で、サウジ戦では攻撃面に物足りなさが残った。前田大然のポスト直撃のシュートにつながった縦パスを除けば、リスクを冒さない安全第一の預けるパスがほとんど。遠藤航や田中碧を経由しない、チャレンジングなフィードや陣形を揺さぶるサイドチェンジがもっと見たかったというのが、正直なところだ。その点では、3バックの左に入った伊藤洋輝のほうが、より積極的にトライしていた印象だ。
「もう少し縦パスを刺せたと思うし、攻撃のところでもっと関与できた」
試合後に本人も反省を口にしていたが、少なくともまだサウジがファイティングポーズを取っていた前半は、中盤のひと手間を省く縦に速い攻撃の起点になれたはずだ。
【画像】日本代表のサウジアラビア戦出場16選手&監督の採点・寸評を一挙紹介! 最高点は初スタメンの20歳など4選手。MOMはリンクマンとなった15番
日本代表がW杯優勝という壮大な目標に掲げているのであれば、なおさらだ。高井のような人材を抱えていることを、我々は当たり前として捉えるべきなのだろう。
サウジ戦の高井はこれが代表2キャップ目、最終予選初スタメンとは思えないほど安定していた。鋭い出足でサウジのキーマン、サレム・アルドゥサリをきっちり抑え込み、1対1の競り合いで後手に回るシーンも皆無だった。
もっとも、勝点1狙いで腰の引けたこの日のサウジが相手では、正当な評価を下しにくいのも事実だ。
仮にW杯本番でも、森保ジャパンがハイプレス&ハイラインを貫いて列強国に真正面からぶつかった場合、カウンターの脅威は倍増する。浅い最終ラインの裏を突き、確実に仕留めるアタッカーは、キリアン・エムバペやヴィニシウス・ジュニオールなど、それこそ世界の列強国にはうようよといる。その時、果たしてアセンシオばりのカバーリングが高井にできるだろうか。
守備に隙が見当たらなかった一方で、サウジ戦では攻撃面に物足りなさが残った。前田大然のポスト直撃のシュートにつながった縦パスを除けば、リスクを冒さない安全第一の預けるパスがほとんど。遠藤航や田中碧を経由しない、チャレンジングなフィードや陣形を揺さぶるサイドチェンジがもっと見たかったというのが、正直なところだ。その点では、3バックの左に入った伊藤洋輝のほうが、より積極的にトライしていた印象だ。
「もう少し縦パスを刺せたと思うし、攻撃のところでもっと関与できた」
試合後に本人も反省を口にしていたが、少なくともまだサウジがファイティングポーズを取っていた前半は、中盤のひと手間を省く縦に速い攻撃の起点になれたはずだ。
【画像】日本代表のサウジアラビア戦出場16選手&監督の採点・寸評を一挙紹介! 最高点は初スタメンの20歳など4選手。MOMはリンクマンとなった15番