ペルーのルイディアスが挙げたゴールが明らかなハンドだったことが論争を巻き起こしているが、同様にエクアドル、ペルーから1点を奪えずに敗退したブラジルの不甲斐なさも大きな話題となっている。
ペルーに公式戦では実に41年ぶりの敗北を喫した自国の代表チームに対し、『オ・グローボ』は1987年大会以来のグループステージ敗退であることを強調し、同大会でチリに0-4と大敗した試合では、現代表監督のドゥンガが選手としてベンチに座っていたことなどを紹介している。
他国では、アルゼンチンの『オレ』が「神の手」と見出しを打ち、95年大会の準々決勝でアルゼンチンとブラジルが対戦した際、ブラジルのトゥーリオがゴールの際に腕を使ったという過去を蒸し返して、今回のブラジルの“災難”を嘲笑気味に取り上げている。
『オ・グローボ』は、それ以外の論調も多く紹介しており、イタリアの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「“ドイツ 7-1”からペルーへ」との見出しで、ブラジルに新たな悪夢の歴史が加えられたことを強調した。
ポルトガルの『レコルド』は、ハンドによる敗退を「スキャンダル」とし、また2015-16シーズンの自国リーグの得点王であるジョナス(ベンフィカ)が、この大会で2試合に出場して結果を残せなかったことにも言及している。
スペインの『マルカ』も、この結末を「スキャンダル」と捉えているが、同時に「ブラジルもエクアドル戦では誤審に助けられた」と指摘(GKアリソンがゴール内にボールをこぼすも、ゴールキックの判定)。また、2年前のW杯からの再建が進んでいないと、厳しい論調を展開している。
最後にイングランドの『デイリーメール』は、ドゥンガ監督の「5度の世界王者にとって、この結果は屈辱的」というコメントを紹介。EURO2016の真っ最中で、自国の代表チームやサポーターともに論争のネタが豊富ということで、ブラジルについての記述はわずかなものだった。
最後に、リオデジャネイロ・オリンピック出場のため、コパ・アメリカの出場メンバーから外れたネイマールは、滞在先のラスベガスから、インスタグラムを通して、敗退を喫したブラジルの選手たちを気遣い、擁護するコメントをアップしている。
“セレソン愛”を示すとともに、この敗北によって選手たちに罵詈雑言が浴びせられることに辟易する心情を表わしながら、最後は「これがフットボール」と締めている。
