ゴール判定は誤審だが、ブラジルは敗北への道を進んでいた。
6月12日(現地時間)、コパ・アメリカ・センテナリオのグループステージ最終節の2試合が行なわれ、ブラジルは0-1でペルーに敗北。これでグループ3位となり、敗退が決定した。
前節ハイチ戦で7-1と大勝したことで、ブラジルはペルーに勝てばもちろん、引き分けでも得失点差で、2位(=準々決勝進出)に入ることができた。
ただ、これに先んじて行なわれた一戦で、エクアドルがハイチを4-0で下して勝点を5まで上げていたことで、負けたら敗退というプレッシャーもあった。
この日のスタメンには、前節でゴールを挙げた期待のガブリエウ・バルボーザ、ルーカス・リマが揃って名を連ね、大黒柱のネイマールが不在の“セレソン”で、どれだけの可能性を示せるかが興味の焦点でもあった。
前半、ブラジルは多くの時間帯でボールを保持し、再三、ペルーのゴールに迫る。ただ、しっかり守りを固めた相手を崩し切ることはできない。最初のシュートは12分、攻め上がったSBフィリペ・ルイスのミドルだった(GKがセーブ)。
その後、26分にはMFエリアスのパスカットから、ボールを受けたガブリエウが素早く反転して相手の股間を通すシュートを放つもGKの攻守に遭い、36分にはフィリペが入れたクロスにウィリアンが合わせるも、シュートはクロスバーを越えた。
7割近いボールポゼッションで得点機をあまり作れなかったのは、ペルーの堅守、引き分けで良いブラジルが無理をしなかったということがあるが、結果的にペルーの思惑通りの展開になったと言ってもいい。
後半、ペルーは立ち上がりからヨシマール・ヨトゥンを投入して攻撃力を上げ、点を取る意思を示す。そして49分には好位置からのFKでクリスティアン・クエバが惜しいシュートを枠内に放つ(GKがセーブ)など、前半との変化を見せる。
対するブラジルは、やはりボール保持の時間は長く、62分には良いかたちからフィリッペ・コウチーニョ、フィリペが連続してシュートを放つも、相手DFの壁に弾き返された。
そして75分、ペルーはホセ・ゲレーロとのパス交換で右サイドを抜け出したアンディ・ポロが中央に折り返すと、これを待ち受けたラウール・ルイディアスが合わせてゴールネットを揺らす。
喜ぶペルーに対し、ブラジルはハンドを主張。しかし、審判は数分間の協議の後、ペルーのゴールを認めた。
立場が逆転して追い詰められたブラジルは、1点を求めて積極的に前に出るが、最後のところでボールコントロールの精度を欠いたり、全体的にイメージの共有がなされずにイージーなパスも通らなかったりと、過去2戦同様、大きな問題が顔を出す。
72分にガブリエウに代わって今大会初出場を果たしたフッキもあまり効果的ではなく、ブラジルは後半で10本以上のシュートを放ってもゴールを破れず、アディショナルタイムに迎えた決定機にも、エリアスはボールにジャストミートできなかった。
ゴール判定は誤審だろうが、ブラジルは根本的な問題を改善できないまま、ペルーに41年ぶりの敗北、コパ・アメリカでは1987年以来となるグループステージ敗退を喫した。
ネイマール抜きでも勝ち進みながら、新たなプレーのオプションを見つけることも今大会の目的のひとつだったはずだが、3戦で終戦……。何も残せず、何も見つけられなかったブラジル、そしてドゥンガ監督には帰国後、凄まじい批判が待ち受けているだろう。
◎コパ・アメリカ・センテナリオ
グループステージ(6/12)結果&最終順位
エクアドル 4-0 ハイチ
得点:エネル・バレンシア(11分)、ハイメ・アヨビ(20分)、クリスティアン・ノボア(57分)、アントニオ・バレンシア(78分)
ブラジル 0-1 ペルー
得点:ルイディアス(75分)
順位:1位ペルー(勝点7)、2位エクアドル(勝点5)、ブラジル(勝点4)、ハイチ(勝点0)
※ペルー、エクアドルが準々決勝進出
前節ハイチ戦で7-1と大勝したことで、ブラジルはペルーに勝てばもちろん、引き分けでも得失点差で、2位(=準々決勝進出)に入ることができた。
ただ、これに先んじて行なわれた一戦で、エクアドルがハイチを4-0で下して勝点を5まで上げていたことで、負けたら敗退というプレッシャーもあった。
この日のスタメンには、前節でゴールを挙げた期待のガブリエウ・バルボーザ、ルーカス・リマが揃って名を連ね、大黒柱のネイマールが不在の“セレソン”で、どれだけの可能性を示せるかが興味の焦点でもあった。
前半、ブラジルは多くの時間帯でボールを保持し、再三、ペルーのゴールに迫る。ただ、しっかり守りを固めた相手を崩し切ることはできない。最初のシュートは12分、攻め上がったSBフィリペ・ルイスのミドルだった(GKがセーブ)。
その後、26分にはMFエリアスのパスカットから、ボールを受けたガブリエウが素早く反転して相手の股間を通すシュートを放つもGKの攻守に遭い、36分にはフィリペが入れたクロスにウィリアンが合わせるも、シュートはクロスバーを越えた。
7割近いボールポゼッションで得点機をあまり作れなかったのは、ペルーの堅守、引き分けで良いブラジルが無理をしなかったということがあるが、結果的にペルーの思惑通りの展開になったと言ってもいい。
後半、ペルーは立ち上がりからヨシマール・ヨトゥンを投入して攻撃力を上げ、点を取る意思を示す。そして49分には好位置からのFKでクリスティアン・クエバが惜しいシュートを枠内に放つ(GKがセーブ)など、前半との変化を見せる。
対するブラジルは、やはりボール保持の時間は長く、62分には良いかたちからフィリッペ・コウチーニョ、フィリペが連続してシュートを放つも、相手DFの壁に弾き返された。
そして75分、ペルーはホセ・ゲレーロとのパス交換で右サイドを抜け出したアンディ・ポロが中央に折り返すと、これを待ち受けたラウール・ルイディアスが合わせてゴールネットを揺らす。
喜ぶペルーに対し、ブラジルはハンドを主張。しかし、審判は数分間の協議の後、ペルーのゴールを認めた。
立場が逆転して追い詰められたブラジルは、1点を求めて積極的に前に出るが、最後のところでボールコントロールの精度を欠いたり、全体的にイメージの共有がなされずにイージーなパスも通らなかったりと、過去2戦同様、大きな問題が顔を出す。
72分にガブリエウに代わって今大会初出場を果たしたフッキもあまり効果的ではなく、ブラジルは後半で10本以上のシュートを放ってもゴールを破れず、アディショナルタイムに迎えた決定機にも、エリアスはボールにジャストミートできなかった。
ゴール判定は誤審だろうが、ブラジルは根本的な問題を改善できないまま、ペルーに41年ぶりの敗北、コパ・アメリカでは1987年以来となるグループステージ敗退を喫した。
ネイマール抜きでも勝ち進みながら、新たなプレーのオプションを見つけることも今大会の目的のひとつだったはずだが、3戦で終戦……。何も残せず、何も見つけられなかったブラジル、そしてドゥンガ監督には帰国後、凄まじい批判が待ち受けているだろう。
◎コパ・アメリカ・センテナリオ
グループステージ(6/12)結果&最終順位
エクアドル 4-0 ハイチ
得点:エネル・バレンシア(11分)、ハイメ・アヨビ(20分)、クリスティアン・ノボア(57分)、アントニオ・バレンシア(78分)
ブラジル 0-1 ペルー
得点:ルイディアス(75分)
順位:1位ペルー(勝点7)、2位エクアドル(勝点5)、ブラジル(勝点4)、ハイチ(勝点0)
※ペルー、エクアドルが準々決勝進出