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“360度の視野”を持つ毎熊晟矢が初の欧州カップ戦で堂々たるパフォーマンス! カメレオンのようにピッチを縦横無尽【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2024年09月27日

FW出身。前線でポストプレーを披露することも

新天地AZで躍動する毎熊(左)。ゲームを重ねるごとに存在感が増している印象だ。(C)Getty Images

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 9月26日、AZはヨーロッパ・リーグ(EL)初戦をホームで迎え、ヘルシンボリ(スウェーデン)を3対2で下す好スタートを切った。劇的な逆転勝ちにスタジアムは大いに盛り上がったが、ヨルディ・クラーシー主将は「試合内容は良くなかった。相手のコンパクトなサッカーに苦しんだ。ともかく1戦目を白星で飾れたことは良かった」とやや渋い表情。この日、フル出場した毎熊晟矢は、「本当にそれに尽きると思います」とキャプテンの言葉に同意した。
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「内容は良くなかった。チームとして突き詰めていかないといけない。それでもオランダリーグからの勝ち癖(5勝1分けで2位)というのも大事です。EL初戦を勝てたというのは、結果だけ見れば良かったです」

 5日前のズウォーレ戦(2対1)では毎熊の好クロスがゴールに結びつかなかった。しかしヘルシンボリ戦では0−1のビハインドで迎えた44分、毎熊の蹴った大雑把なクロスが相手GKのファンブルを誘い、ルベン・ファン・ボメルの同点弾に繋がった。

 そのシーンを「普通にミスキックで高く浮いちゃって、『ちょっと失敗したな』と思ったら点に繋がったので、こういうこともあるなっていう風に思います」と振り返った本人に「(ファン・ボメルを除く)チームメイトたちが、GKがキャッチすると確信して自陣に戻ろうとしてました」と指摘すると、「僕も戻らなきゃと思ってました」と照れくさそうに笑った。

 ヘルシンボリ戦の序盤に見せたように、ウインガーのイブラヒム・サディク、SBの毎熊が右サイドの前線で『内・外』のポジションを取り、MFクラーシーが絡みながらパスを回して、MFペール・コープマイナースを大外に生まれるスペースに押し出すローテーションサッカーは、現地の専門誌『フットボール・インターナショナル』でも解説されているところ。AZの多彩な攻撃を右から支えるだけでなく、時には中央突破を図ったりする毎熊は、DFを背負ってポストプレーをすることもある。

 プロになるまでFWだった毎熊が、V・ファーレン長崎で右SBに転向してから飛躍を遂げたのは有名な話。近代サッカーではSBに求められる仕事が多く、さすがに「180度の視野」しか持たない選手は減ったと思うが、それでも毎熊のような「360度の視野」を持って、ピッチのどこでも苦もなくプレーできるSBはやはり希少だ。

「東福岡高校ではワントップ、桃山学院大学ではツートップをやってましたし、小さいときから攻撃のポジションはすべてやりました」
 
 毎熊にはピッチの中で「ここでボールを受けるのは苦手」という位置がないという。ズウォーレ戦後は「3CBの右もできると思う。なんなら左(SB)もできる」とコメントした毎熊なら、ひょっとするとボランチでのプレーも可能なのでは?

「いきなり『明日やれ』と言われたら無理だけど、理解していければそのポジションもできると思いますね」

 その言葉に、最初は無理だと思っていた右SBへのコンバートを成功させた自信を感じる。
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