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CBの視界から消えて急所を突く――日本代表FWがオランダで魅せるストライカーの真髄。「最後はコイツのとこに来る、という印象があるはず」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2024年08月25日

復帰明けで「60分ぐらいからけっこうヤバかった」

復帰戦でしっかり決勝点に絡んだ小川。オランダの地でさらなる飛躍を期す。写真:ANP Photo/アフロ

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 7月20日、ヘルタ・ベルリンとのプレシーズンマッチで肩を脱臼した小川航基(NEC)は8月24日のPECズウォーレ戦で今季初めてスタメンを飾り、フル出場を果たした。1-0で勝ったNECは開幕からの連敗を2でストップしている。
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「60分ぐらいからけっこうヤバかった。復帰明けということもあり、もうちょっとコンディションを上げていきたい。60分以降は(足が)ピクピクしちゃっていた。もうできない感じでした」

 しかし、今季開幕から2連敗のNECには小川ひとりしかストライカーがいない。同じく勝点0のPECズウォーレを相手に、NECは喉から手が出るほど勝利が欲しかった。その責任を復帰明けの背番号18は負って戦った。

 0-0のまま進んだ87分、左SBアウウェヤンのニアへのクロスにスライディングで飛び込んだのは小川だった。クロスに触ったのか触らなかったのか微妙なところ。ともかく小川のゴール前での迫力がGKスヘンデラールのファンブルを誘い、FWロベールのゴールにつながった。
 
「あれは触ってないですね。触ってたらたぶんオフサイドだった。今さっき、『(小川が)触ってないからオフサイドじゃなかった』と言ってたんです。俺はガッツリ触りに言ってたんですけれどね(笑)。やっぱり、あそこに入るのが大事です。これからもああいうプレーを続けていかないといけない」

 NEC戦では小川はストライカー、佐野航大はトップ下でプレーした。しかしPECズウォーレは中盤のキーマンを担った佐野へのパスコースを遮断し、NECにボールを前に運ばせない。こうして前半は小川、佐野ともボールタッチの少ない展開になった。
 
 そんな厳しい状況の前半だったが45分、佐野のフェザータッチのラストパスから小川が抜け出し決定機を得た。鋭い弾道の左足シュートは枠を外したが、相手CB2人のギャップを突く小川のポジション取りは巧みだった。

「狙いは悪くなかったんですけどね。『ニア上』を射抜くというか。ちょっと腰が曲がらなかったかな。でも航大といい関係性、いい距離感でできたんで良かったですね」

 そのシーンを、佐野は「あそこで1本いい形が出たのはこれからに繋がると思います。自分がボールを持ったら航基くんも『パスが来る』と思ってるだろうし、僕も自分にボールが入ったら航基くんを見ています。そこは常に意識してます」と振り返った。
 
 多機能プレーヤーとして知られる佐野はPECズウォーレ戦でも展開に応じてトップ下→セントラルMF→インサイドMFとポジションを移していった。小川は言う。

「いろんなプレーができるのが彼の強み。だからこそいろんなポジションでプレーしてると思う。そういったなかで、『ジャパニーズコネクション』、『ジャパニーズコンビネーション』をもっともっと見せていって、『あのジャパニーズにボールを持たせたら(危険だ)』というようなイメージを持たせることができれば、もっと日本人の価値だったりとか、自分たちの良さが出てくると思います」
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