左右のSBに加え、状況に応じてサイドハーフもこなす
パリ五輪の初戦パラグアイ戦の直前で半田陸(ガンバ大阪)が負傷。ゲーム形式の練習で古傷を傷め、大事を取って別メニュー調整していたようだが、FIFA(国際サッカー連盟)公表のリストから外れた。代わりに名を連ねたのが、DF内野貴史(デュッセルドルフ)だ。
千葉U-18出身で、高校卒業後に単身渡独。デューレン、アレマニア・アーヘンとドイツ下部リーグのクラブを渡り歩き、21-22シーズンからデュッセルドルフのセカンドチームに加入。着実にステップアップを果たし、22年10月にトップチームとプロ契約を結んだ。一言で言えば、叩き上げの苦労人。雑草魂で努力を重ね、今の立ち位置を作り上げた。
パリ五輪世代のチームでも同様で、世代別代表の経験がなかった男は一からのスタート。大岩ジャパンが発足してから初の海外遠征となった22年3月のドバイカップでは、最も序列が低い選手だったが、しっかりとアピールを続け、リーダーシップと明るい性格もあり、代表に定着した。左右のSBに加え、状況に応じてサイドハーフもこなすポリバレントな能力が高く評価され、指揮官から重宝されてきた。
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千葉U-18出身で、高校卒業後に単身渡独。デューレン、アレマニア・アーヘンとドイツ下部リーグのクラブを渡り歩き、21-22シーズンからデュッセルドルフのセカンドチームに加入。着実にステップアップを果たし、22年10月にトップチームとプロ契約を結んだ。一言で言えば、叩き上げの苦労人。雑草魂で努力を重ね、今の立ち位置を作り上げた。
パリ五輪世代のチームでも同様で、世代別代表の経験がなかった男は一からのスタート。大岩ジャパンが発足してから初の海外遠征となった22年3月のドバイカップでは、最も序列が低い選手だったが、しっかりとアピールを続け、リーダーシップと明るい性格もあり、代表に定着した。左右のSBに加え、状況に応じてサイドハーフもこなすポリバレントな能力が高く評価され、指揮官から重宝されてきた。
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苦しい時に仲間を助ける――。そのスタンスは今も昔も変わっておらず、チームも内野の振る舞いに何度救われたか分からない。今年4月半ばから5月初旬に行なわれたU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)では副キャプテンとして率先して仲間に声を掛け、リーダーシップを発揮。グループステージ終了後の選手ミーティングだけでは足りないと感じ、準決勝前にも自らの発案で全選手を集めてコミュニケーションを取る場を設けた。
そうしたチームの“輪”を作ることに長けており、パリ五輪本大会でも内野の統率力はプラスに働くはず。途中合流となるが、その力は間違いなく必要になる。強度の高い守備と複数のポジションに対応できる汎用性はもちろん、ピッチ外での役割にも期待したい。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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そうしたチームの“輪”を作ることに長けており、パリ五輪本大会でも内野の統率力はプラスに働くはず。途中合流となるが、その力は間違いなく必要になる。強度の高い守備と複数のポジションに対応できる汎用性はもちろん、ピッチ外での役割にも期待したい。
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