U-18チームに入ってからは伸び悩む
パリ五輪に挑む大岩ジャパンのメンバーがついに発表された。ここでは56年ぶりのメダル獲得を目ざすU-23日本代表の選ばれし18人を紹介。今回はGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)だ
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パリ五輪世代はGKに実力者がひしめく。A代表でポジションを掴みつつある鈴木彩艶(シント=トロイデン)、今年1月のアジアカップでA代表に初招集された野澤大志ブランドン(FC東京)、2019年のU-17ワールドカップに出場し、昨年はクラブでレギュラーに定着した時期もある佐々木雅士(柏)、昨年10月のアジア競技大会で活躍して今季は千葉で正守護神を務める藤田和輝。タレントを挙げれば、枚挙にいとまがない。
群雄割拠のGK陣のなかで、パリ五輪メンバーで背番号1を託されたのが小久保玲央ブライアンだ。パリ世代チーム初の海外遠征となった22年3月のドバイカップから継続して招集され、鈴木と熾烈なポジション争いを繰り広げてきた。
パリ五輪では鈴木が招集外となっており、小久保にかかる期待は大きい。ナイジェリア人の父とバスケットボールをやっていた日本人の母から譲り受けた身体能力は抜群で、191センチの高さとリーチを活かしたセービングに定評がある。その実力に疑いの余地はなく、4月中旬から5月初旬にかけて行なわれたU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)での活躍は記憶に新しい。
その一方で、キャリアを振り返ると、決して順風満帆ではなかった。
柏のアカデミーで育った小久保は早くから将来を嘱望されてきたが、U-18チームに入ってからは伸び悩んだ。思うように出場機会を得られず、レギュラーに定着したのは高校3年次を迎えてから。
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パリ五輪世代はGKに実力者がひしめく。A代表でポジションを掴みつつある鈴木彩艶(シント=トロイデン)、今年1月のアジアカップでA代表に初招集された野澤大志ブランドン(FC東京)、2019年のU-17ワールドカップに出場し、昨年はクラブでレギュラーに定着した時期もある佐々木雅士(柏)、昨年10月のアジア競技大会で活躍して今季は千葉で正守護神を務める藤田和輝。タレントを挙げれば、枚挙にいとまがない。
群雄割拠のGK陣のなかで、パリ五輪メンバーで背番号1を託されたのが小久保玲央ブライアンだ。パリ世代チーム初の海外遠征となった22年3月のドバイカップから継続して招集され、鈴木と熾烈なポジション争いを繰り広げてきた。
パリ五輪では鈴木が招集外となっており、小久保にかかる期待は大きい。ナイジェリア人の父とバスケットボールをやっていた日本人の母から譲り受けた身体能力は抜群で、191センチの高さとリーチを活かしたセービングに定評がある。その実力に疑いの余地はなく、4月中旬から5月初旬にかけて行なわれたU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)での活躍は記憶に新しい。
その一方で、キャリアを振り返ると、決して順風満帆ではなかった。
柏のアカデミーで育った小久保は早くから将来を嘱望されてきたが、U-18チームに入ってからは伸び悩んだ。思うように出場機会を得られず、レギュラーに定着したのは高校3年次を迎えてから。
経験を積んでトップチームの練習にも参加するまでになり、当時正GKを務めていた中村航輔(現・ポルティモネンセ)からも多くの学びと刺激を受けた。高3の春に話を聞いた際にも、小久保はこんな言葉を残している。
「本当に異次元。シュートストップの範囲とか安定感、1対1で身体を張るところ。ゴールを入れさせない技術はトップレベルでした」
その中で小久保は海を渡る決断を下す。今でこそ高卒で国外に行く流れができつつあるが、当時はまだそこまで多くなかった。18歳の異例の決断に驚きの声も聞かれたが、決して無謀な挑戦をしたわけではない。
18年1月に開催されたアルガス国際カップに柏U-18の一員として出場。準決勝でベンフィカと対戦してPK戦で勝利を収めると、スカウトの目に止まり、きちんと評価を受けての加入だった。
単身ポルトガルに渡ると、最初はU-19チームでプレー。20年8月にはUEFAユースリーグで準優勝に貢献し、その後はBチームを主戦場としつつ、トップチームのサードGKとしてチャンピオンズリーグの試合でもベンチ入りした。
【PHOTO】悲願のメダル獲得へ!パリ五輪に挑むU-23日本代表18名とバックアップメンバー4人を一挙紹介!
「本当に異次元。シュートストップの範囲とか安定感、1対1で身体を張るところ。ゴールを入れさせない技術はトップレベルでした」
その中で小久保は海を渡る決断を下す。今でこそ高卒で国外に行く流れができつつあるが、当時はまだそこまで多くなかった。18歳の異例の決断に驚きの声も聞かれたが、決して無謀な挑戦をしたわけではない。
18年1月に開催されたアルガス国際カップに柏U-18の一員として出場。準決勝でベンフィカと対戦してPK戦で勝利を収めると、スカウトの目に止まり、きちんと評価を受けての加入だった。
単身ポルトガルに渡ると、最初はU-19チームでプレー。20年8月にはUEFAユースリーグで準優勝に貢献し、その後はBチームを主戦場としつつ、トップチームのサードGKとしてチャンピオンズリーグの試合でもベンチ入りした。
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