15本のシュートを浴びたが、ついぞゴールネットは揺れなかった。
勝点2差の6位(大宮)と3位(鹿島)の戦いにしては、あまりにも一方的。シュート数は2対15。後半に至ってはアウェーチームの7本に対して、ホームチームはゼロ本。大宮はほとんどの時間を自陣で過ごし、スコアボードが最後まで「0」のまま動かなかったのが不思議なくらい、鹿島は分厚い攻撃を見舞った。
そんな展開でひときわ輝き、主役へと躍り出たのが、「今日のパフォーマンスは胸を張れる」と堂々と言い放ったGKの加藤順大だった。「今日は個人としてもチームとしてもレベルが高い相手との試合。ピンチはあると思って常に準備していた」ことがビッグセーブ連発につながったのだろう。
まずは40分、金崎がペナルティエリア左から放ったクロスともシュートとも取れるボールに反応して、弾き出す。だが、これは序の口に過ぎなかった。見せ場の多くは後半、押し込まれ続けたなかで幾度も生まれる。
49分、ペナルティエリア右でこぼれ球を拾った鹿島の遠藤が、守備陣とGKのタイミングをズラすように、一呼吸おいてから狙いすましたシュートを放った。思わず感嘆の声が漏れるようなコース、スピード。だが、「良い準備ができていた」背番号1は事もなげにセーブして見せた。
さらに、相手をすべての面で上回ったのが72分だ。左サイドから右サイドへ、オフサイドラインを気にしつつ移動してきたカイオに、植田から文句のつけようのないフィードが供給される。トラップ良し。ボールは足もとに入り過ぎず、しっかりとコントロールできた。身体を当ててきた大宮の河本を逆にグラつかせて、残るはGKのみというシチュエーション。
これも1点ものだった。だが、加藤に焦りはなかった。タイミング良く距離を詰めると、冷静にコースを切る。少し大袈裟に表現するならば、この時点で既に決定機は決定機でなくなっていた。ゴールするためのポイントがない。そうして、カイオの放ったシュートは加藤の右腕に当たり、ボールはピッチを転がっていった。
「相手が(自分が)先に動くのを待っているのが分かった。だから最後まで動かず、しっかりとボールを見て対応した」(加藤)
そんな展開でひときわ輝き、主役へと躍り出たのが、「今日のパフォーマンスは胸を張れる」と堂々と言い放ったGKの加藤順大だった。「今日は個人としてもチームとしてもレベルが高い相手との試合。ピンチはあると思って常に準備していた」ことがビッグセーブ連発につながったのだろう。
まずは40分、金崎がペナルティエリア左から放ったクロスともシュートとも取れるボールに反応して、弾き出す。だが、これは序の口に過ぎなかった。見せ場の多くは後半、押し込まれ続けたなかで幾度も生まれる。
49分、ペナルティエリア右でこぼれ球を拾った鹿島の遠藤が、守備陣とGKのタイミングをズラすように、一呼吸おいてから狙いすましたシュートを放った。思わず感嘆の声が漏れるようなコース、スピード。だが、「良い準備ができていた」背番号1は事もなげにセーブして見せた。
さらに、相手をすべての面で上回ったのが72分だ。左サイドから右サイドへ、オフサイドラインを気にしつつ移動してきたカイオに、植田から文句のつけようのないフィードが供給される。トラップ良し。ボールは足もとに入り過ぎず、しっかりとコントロールできた。身体を当ててきた大宮の河本を逆にグラつかせて、残るはGKのみというシチュエーション。
これも1点ものだった。だが、加藤に焦りはなかった。タイミング良く距離を詰めると、冷静にコースを切る。少し大袈裟に表現するならば、この時点で既に決定機は決定機でなくなっていた。ゴールするためのポイントがない。そうして、カイオの放ったシュートは加藤の右腕に当たり、ボールはピッチを転がっていった。
「相手が(自分が)先に動くのを待っているのが分かった。だから最後まで動かず、しっかりとボールを見て対応した」(加藤)