福岡戦でも明確なフィニッシュブローを打ち込めなかった。
ツキに見放された時はこんなものだろう。0-1で迎えた後半のアディショナルタイムに森重がPKを失敗。福岡に今季のJ1初勝利をプレゼントした敗戦は、痛恨の極みだろう。
【FC東京0-1福岡 PHOTO】ウェリントンの決勝点で福岡が今季初勝利!FC東京は決定機を逃して…
ただし、ツキのひと言だけで片付けられない試合でもあった。福岡の守備を崩せず、カウンターを食らう──。ゲームをコントロールしていたのはアウェーの福岡のほうで、FC東京にとっては明らかにストレスの溜まるゲームだった。
この福岡戦に限らず、今季ここまでのFC東京の戦いぶりには満足できない。
今年2月の新体制発表会で城福監督自ら「Jリーグのタイトルが最優先」と宣言し、その数週間後にインタビュー取材した際も「私は『優勝を狙います』と言える場にいたいし、そう言えるチームでありたいと強く思っています」と力強く語っていたからこそ、FC東京の現状に満足できないのだ。
城福監督が就任1年目を仮に準備の年と位置付けていたら、そうネガティブには映らない。だが、指揮官はあくまで強気な姿勢を示した。前任者のフィッカデンティ監督とは異なるアクションフットボールというコンセプトを掲げ、「ACLでも負けられない」という結果にこだわるスタンスを随所に見せてきたのだ。
だから、結果がなかなかついてこない序盤戦(ACLでベスト16入りのチャンスを残しているとはいえ、直近の全北現代戦は完敗だった)のチームパフォーマンスに合格点は与えられない。
もちろん、悪い試合ばかりではなかった。米本と橋本のボランチコンビを含む守備ブロックがとりわけ素晴らしかった3節の神戸戦は、チームとしてまとまりがあり敵に付け入る隙を与えなかった。決定力不足という課題こそ浮き彫りになったとはいえ、高い組織力を示した試合だった。
歯車が狂い始めたのは、続く鹿島戦で0-2と完敗してからか。いずれにしても、ポポヴィッチ監督の就任初年度(2012シーズン)、またはフィッカデンティ監督のそれ(2014シーズン)と同じく、今季の序盤戦も不安定なパフォーマンスに終始した感がある。
そうなった要因のひとつが、最終局面での工夫のなさだろう。主にサイドを作って崩す意図はあるが、そこから先の展開が中途半端なのだ。引かれて守られたホームの全北現代戦で、東もこう敗因を述べていた。
「良い時間帯もあったけど、そこで良い形にならない。本当にチャンスになっていない。今日も決定機がいくつあったかと言われると、ひとつもなかったような気がします。決定機を作れていないところにチームの課題があると思う」
在籍2年目の前田が得点源になり切れず、新戦力の水沼もチームに馴染んだとは言い難い。7節の川崎戦のゴールシーンを見ても、1点目はカウンター、2点目はセットプレーからと、見方によっては“昨季と同じ武器”である。
そしてホームの福岡戦でもエリア付近まで迫るが、明確なフィニッシュブローを打ち込めない。得点力不足は、致命的な弱点になりつつある。
【FC東京0-1福岡 PHOTO】ウェリントンの決勝点で福岡が今季初勝利!FC東京は決定機を逃して…
ただし、ツキのひと言だけで片付けられない試合でもあった。福岡の守備を崩せず、カウンターを食らう──。ゲームをコントロールしていたのはアウェーの福岡のほうで、FC東京にとっては明らかにストレスの溜まるゲームだった。
この福岡戦に限らず、今季ここまでのFC東京の戦いぶりには満足できない。
今年2月の新体制発表会で城福監督自ら「Jリーグのタイトルが最優先」と宣言し、その数週間後にインタビュー取材した際も「私は『優勝を狙います』と言える場にいたいし、そう言えるチームでありたいと強く思っています」と力強く語っていたからこそ、FC東京の現状に満足できないのだ。
城福監督が就任1年目を仮に準備の年と位置付けていたら、そうネガティブには映らない。だが、指揮官はあくまで強気な姿勢を示した。前任者のフィッカデンティ監督とは異なるアクションフットボールというコンセプトを掲げ、「ACLでも負けられない」という結果にこだわるスタンスを随所に見せてきたのだ。
だから、結果がなかなかついてこない序盤戦(ACLでベスト16入りのチャンスを残しているとはいえ、直近の全北現代戦は完敗だった)のチームパフォーマンスに合格点は与えられない。
もちろん、悪い試合ばかりではなかった。米本と橋本のボランチコンビを含む守備ブロックがとりわけ素晴らしかった3節の神戸戦は、チームとしてまとまりがあり敵に付け入る隙を与えなかった。決定力不足という課題こそ浮き彫りになったとはいえ、高い組織力を示した試合だった。
歯車が狂い始めたのは、続く鹿島戦で0-2と完敗してからか。いずれにしても、ポポヴィッチ監督の就任初年度(2012シーズン)、またはフィッカデンティ監督のそれ(2014シーズン)と同じく、今季の序盤戦も不安定なパフォーマンスに終始した感がある。
そうなった要因のひとつが、最終局面での工夫のなさだろう。主にサイドを作って崩す意図はあるが、そこから先の展開が中途半端なのだ。引かれて守られたホームの全北現代戦で、東もこう敗因を述べていた。
「良い時間帯もあったけど、そこで良い形にならない。本当にチャンスになっていない。今日も決定機がいくつあったかと言われると、ひとつもなかったような気がします。決定機を作れていないところにチームの課題があると思う」
在籍2年目の前田が得点源になり切れず、新戦力の水沼もチームに馴染んだとは言い難い。7節の川崎戦のゴールシーンを見ても、1点目はカウンター、2点目はセットプレーからと、見方によっては“昨季と同じ武器”である。
そしてホームの福岡戦でもエリア付近まで迫るが、明確なフィニッシュブローを打ち込めない。得点力不足は、致命的な弱点になりつつある。