J１リーグは４月16日、第１ステージ・７節の５試合を開催。味の素スタジアムでは、FC東京対川崎の「多摩川クラシコ」が15時にキックオフされた。

　試合は立ち上がり早々に動いた。４分、川崎の後方からのビルドアップの隙を突いた田邉がインターセプトすると、こぼれたボールをネイサン・バーンズが拾って一気にゴール前へ。そのままペナルティエリア内に侵入し、川崎GKチョン・ソンリョンの左を抜くシュートを叩き込んだ。FC東京が先制する。
 
　しかし11分、川崎はすぐさま追いつく。ハーフウェーライン付近から中村が最終ラインの裏へ絶妙なスルーパスを送ると、反応した大久保が追いすがる相手DFを身体でブロックしながら、右足のシュートでゴール左に決める。中村－大久保のホットラインで川崎が同点とした。
 
　前節の鳥栖戦で、J１通算得点の単独トップに立った大久保が、通算得点を節目の160ゴールに乗せた。
 
　互いに１点ずつを取り合った後は膠着状態に入り、ともになかなかシュートまで辿り着けない展開が続く。前半は１-１で折り返した。
 
　後半に入り、最初にビッグチャンスを掴んだのは川崎。49分、カウンターで右サイドを駆け上がった森谷の折り返しに、走り込んだ大久保が右足で合わせるが、シュートはクロスバーを直撃。さらに54分には、カウンターから小林が抜け出したものの、ガラ空きのゴールに押し込むことができず、絶好のチャンスを得点に結び付けられない。
 
　すると56分、劣勢だったFC東京がセットプレーのチャンスをモノにする。小川のFKをニアサイドに走り込んだ前田が左足ボレーで流し込み、勝ち越し点を挙げる。FC東京が２-１とリードする。
 
　FC東京は64分にも、米本からの折り返しを受けたN・バーンズが右足で狙うも、シュートはわずかに左に外れ、追加点とはならない。
 
　一方の川崎は77分、ペナルティエリア内でボールキープした大久保が米本に倒され、PKを獲得。これを大久保がゴール中央に決め、川崎が再び同点に追いつく。勢いづいた川崎は81分、さらに攻勢を仕掛けエウシーニョの絶妙なスルーパスに反応した小林が抜け出す。「チャンスで外していたので、このままじゃ帰れない」と語った小林が、左足でゴール右に沈め逆転に成功した。
 
　後半アディショナルタイムには、カウンターから中村の正確なクロスにエウシーニョがヘディングで叩き込み、川崎がダメ押しの４点目。結局、今年最初の「多摩川クラシコ」は４-２でアウェーの川崎に軍配が上がった。
 
　川崎が鮮やかな逆転勝利で首位の座を守っている。

【FC東京×川崎PHOTO】大久保２発＆小林の決勝弾で川崎が逆転勝利！