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公式戦いまだ無敗の衝撃!クラブ史上初のブンデス優勝も現実味を帯びるレバークーゼンの何が凄い?【戦術エキスパートが徹底解剖|前編】

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2024年04月06日

「われわれはボールを持たずに主導権を握ることができる」

レバークーゼンを躍進に導いたのが、このシャビ・アロンソ監督だ。(C)Getty Images

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 シーズンの3分の2を消化したブンデスリーガで今なお無敗のまま首位をひた走るバイヤー・レバークーゼンは、DFBポカール、さらにはヨーロッパリーグでも負けなしと、今シーズンの欧州サッカーにおいて最も大きな注目と評価を集めているチームだ。
 
 戦力的に見れば明らかに上回るバイエルン・ミュンヘンを、圧倒的な差をつけて2位に追いやっているだけでなく、2月10日の直接対決でもホームで3-0と圧勝。数字上で示してきた優位性をピッチ上でも改めて証明してみせた。このまま行けば、1904年創立という歴史あるクラブに初めてのマイスターシャーレがもたらされると同時に、11年もの間続いてきたバイエルンの覇権にも終止符を打つことになる。
 
 チームを率いる42歳のシャビ・アロンソは、リバプール、レアル・マドリー、バイエルンと名門クラブを渡り歩き、スペイン代表でEUROとワールドカップを制する輝かしいキャリアを送った偉大なプレーメーカーだった。
 
 17年に現役を引退すると、R・マドリーのアカデミーコーチを経て、自らが育ったレアル・ソシエダのBチームで監督キャリアをスタート。そこで3年間の「修行時代」を過ごした後の22年10月、降格圏に低迷していたレバークーゼンの指揮官に途中就任した。
 
 トップチームを率いるのはこれが初めての経験であるにもかかわらず、1年目の昨シーズンは17位で引き受けたチームを最終的に6位に押し上げ、今シーズンは開幕から首位を独走中。この事実からだけでも、監督としての手腕がどれだけ傑出しているかがわかる。
 
 シャビ・アロンソはプレーヤーとして、ラファエル・ベニテス、ジョゼ・ モウリーニョ、カルロ・アンチェロッティ、ジョゼップ・グアルディオラという偉大な監督たちの下でプレーしてきた。レバークーゼンのサッカーには、彼がこのマエストロたちから学び取ったエッセンスがさまざまな形で散りばめられている。
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 そのスタイルをひと言で表現するならば、「複数の戦い方を駆使しながら攻守両局面で主導権を握るアクティブなサッカー」だろうか。1試合平均60%を上回るボール支配率が示すように、ボール保持を通して主導権を握って敵陣でプレー。ボールロスト時には後退せず前に出て即時奪回を狙い、敵のビルドアップに対してもマンツーマンのハイプレスで圧力をかけていくモダンフットボールの典型とも言うべきスタイルを基本とするチームではある。しかし相手と状況次第では、ボールを敵に委ねて自陣にコンパクトなミドルブロックを敷き、連動性の高いプレッシングから逆襲を狙う戦い方もできる。
 
 3-0で勝利したバイエルンとの直接対決がまさにそうだった。敵DFラインへのハイプレスを行なわず最終ラインを自陣ペナルティーアークのやや上、前線をセンターサークル付近に設定したコンパクトな5-2-3のミドルブロックで迎え撃つカンター志向の戦い方に徹し、相手の攻撃をほぼ完全に封じ込めての完勝。シャビ・アロンソ監督は試合後、
 
「われわれはボール保持を通してだけでなく、ボールを持たずに主導権を握ることもできる。今日はそういう試合だった」
 
 と胸を張った。
 
 事実、レバークーゼンはボールを相手に持たせながらも、最終ラインは常に自陣ペナルティーアークより上に保ち、コンパクトなブロックで中央を封じながら、連動性の高いプレスでボールにプレッシャーをかけ続けて、決して後手に回ることがなかった。シーズンを通して見ても、27節終了時点の失点19は2番目に少ないドルトムントとRBライプツィヒの32に大差をつけてのリーグ最少であり、攻撃的なチームというイメージが強い一方で、守備の堅さも大きな強みになっている。
 
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