【今日の誕生日】3月17日/正念場を迎えた日本のナンバー10――香川真司(ドルトムント)

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年03月17日

日本代表の結果に影響を与える、ドルトムントの23番の出来。

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クラブレベルでは着々と評価を高めてきた一方で、代表チームでは今ひとつといわれる香川。この状況を変えることができるか。 (C) Getty Images

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◇香川真司:1989年3月17日生まれ 兵庫県・神戸市出身
 
 シーズン前半戦は、ドルトムント自慢の「ファンタスティック4」の一角としてその良さをいかんなく発揮してきた香川だが、年が明けるとトーマス・トゥヘル監督を満足させることができず、スタメン落ちどころか、ベンチ外の憂き目に遭うことも……。
 
 これをさらなる進化の機会と捉えて厳しいポジション争いに身を投じ続けるのか、あるいは一部の現地メディアが予想するように夏の移籍に向けて準備を進めるのか。背番号23の動向は少なからず、注目を集めている。
 
 1989年、赤いユニホームを身に纏った日本代表がどん底の状態にあった頃、香川は神戸で誕生している。小学生で市の選抜メンバーとなり、さらなる成長のため2001年、宮城県仙台市に居を移した。
 
 彼の地でU-15日本代表や地域選抜に名を連ねるなど順調にステップアップしていき、06年にはセレッソ大阪に入団。2年目から主力として活躍する一方、代表でも07年のU-20ワールドカップ、08年の北京オリンピックに出場を果たす。
 
 この2大会ではいずれも飛び級でのメンバー入りだったというのが、早熟の彼ならではのエピソード。この才能には欧州のクラブも早いうちから目をつけており、10年の夏、ドイツのドルトムントが、香川の新たなプレーの場となった。
 
 ここでの2シーズンは、彼のキャリアにとってとりわけ輝かしいものとなった。地元メディアによる年間ベストイレブンに連続で選定されるなどの活躍で、ブンデスリーガ連覇に貢献し、2年目には国内カップとの二冠も達成した。
 
 さらなるキャリアアップを狙って加入した超名門のマンチェスター・ユナイテッドでは、1年目こそリーグ優勝の歓喜を味わったものの、2シーズン目はチームの迷走に伴って、香川自身も調子を落とし、現地メディアから「期待外れ」の烙印を押される屈辱も味わった。
 
 そして14-15シーズンの開幕後に再び、彼はドルトムントに帰って来た。それから2シーズン目、最大の理解者だったユルゲン・クロップからトゥヘルに監督が代わったチームのなかで、27歳になった香川は何かを掴もうと懸命にプレーし続ける。
 
 彼が再びチームの輝きを取り戻すかは、日本サッカーにとっても重要なことである。なぜなら、香川は日本代表の10番なのだ。
 
 準決勝の韓国戦で骨折して途中離脱を強いられた11年アジアカップ(優勝)以降、ビッグイベントで背番号10を背負い続けている香川は、ここまでまだ、そのナンバーに見合う活躍を継続して見せることができていない。
 
 ここで過去のビッグイベントにおける日本代表の背番号10を振り返ると、銅メダルを獲得した68年メキシコ五輪では湯口栄蔵、初めて日本がワールドカップ本大会に近づいた86年W杯予選では木村和司。後者は、必殺のFKなど攻撃で決定的なプレーができる、10番らしい選手だった。
 
 最終予選で涙を飲んだ88年ソウル五輪では奥寺康彦、1次予選で敗退した90年W杯予選では佐々木雅尚がエースナンバーを背負い、Jリーグ開幕で日本にサッカーブームが訪れた時期には、中盤の指揮官だったラモス瑠偉が92年のアジアカップ優勝に貢献し、94年W杯予選では悲劇の主人公ともなった。
 
 06年アジアカップから、初めて本大会出場を果たした98年W杯を経て、圧勝した00年アジアカップまでは、名波浩が左足で多くの勝利を呼び込み、02年の地元開催のW杯ではストライカーの中山雅史が背番号10を与えられた。
 
 以降、10年のW杯まで日本のエースであり続けたのは中村俊輔。香川同様、欧州でもその技術の高さが認められた左足の魔術師である。
 
 現時点で、この系譜に名を連ねている最後の選手が香川だ。彼がこの先、背番号10を背負いながら真の日本代表の顔となれるか。ドルトムントでの復調とともに、期待がかかる。

かつて日本サッカーを代表する10番として認識されてきた木村。対戦した海外クラブも、彼に対しては常に高評価を与えていた。 (C) SOCCER DIGEST

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37歳と大ベテランになってもなお、決定的なプレーでチームの勝敗に大きな影響を及ぼしている中村。日本の背番号10といえば、彼のことを真っ先に思い浮かべるファンは多い。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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