【リーガ現地コラム】「MSN」と「BBC」の陰で脚光を浴びつつあるビルバオの国産トリデンテ

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2016年03月17日

驚異的な追い上げの原動力となったトリデンテの活躍。

サイドを起点に積極的に前線のスペースに飛び出し、決定機を作り出しているサビン。A・ビルバオの後半戦の快進撃を支えるひとりだ。(C)Getty Images

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 リーガ・エスパニョーラを代表するトリデンテといえば、バルセロナのMSN(リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール)が真っ先に思い浮かぶ。

 では、その次に印象深いのは、どのアタッカー陣だろうか。

 レアル・マドリーのBBC(ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスチアーノ・ロナウド)? 彼らには昨シーズンほどの勢いが見られないし、怪我で3人が揃わないゲームも少なくない。

 そうしたなか、注目を浴びつつあるのが、アスレティック・ビルバオのトリデンテだ。アリツ・アドゥリス、サビン・メリーノ、イニャキ・ウィリアムス(足首の怪我から間もなく復帰)の3人で、知名度でBBCに遠く及ばないが、ここまで十分な結果を残している。実際、彼らの活躍もありチームは現在6位と好位置につける。

 A・ビルバオは前半戦こそライバルたちに後れをとったものの、後半戦を迎えて復調を遂げ、いまやチャンピオンズ・リーグ出場権の獲得(4位以内)を視界に捉えている。4位のビジャレアルとの勝点差はまだ6あるが、残りは9試合。巻き返しは十分可能だ。順位表でひとつ上を行くセビージャとの直接対決も残っている。レアル・ソシエダとのバスク・ダービー(25節)に敗れた時点で、4位との差は14まで開いていた。それを考えれば驚異的な追い上げと言っていい。

 ヨーロッパリーグ(EL)では、ラウンド・オブ32でマルセイユを撃破(2戦合計2-1)。勢いそのままに決勝トーナメント2回戦のバレンシア戦・第1戦も1-0と制し、8強入りが見えてきた。

 最大の立役者はもちろん、ゴールを量産しているエースのアドゥリスだ。

 スペイン代表復帰が有力視されるそのアドゥリスの陰に隠れがちとはいえ、サビンも着実に結果を残し、評価を高めている。ベティス戦(29節)では2ゴール。昨夏のトップチーム昇格以来、初の1試合・2得点をマークした。ここまで奪ったゴールはまだ5つ。それでも、アドゥリスをサポートする貴重な存在となっている。
 
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