2回戦のPK戦では1本も止められず
[高校選手権3回戦]昌平(埼玉) 2(5PK4)2 大津(熊本)/1月2日/駒場
試合終了まであと2分。後半38分に途中出場の1年生MF長璃喜が3戦連発となる同点弾を決め、試合を振り出しに戻した昌平は2試合連続となるPK戦に臨んだ。
ゴールマウスを託されたのは、188センチの大型GK佐々木智太郎。2年生ながらレギュラーとして活躍してきた俊英で、近距離のシュートには滅法強い。しかし、米子北との2回戦では1-1で迎えたPK戦で1本も止められず、相手のミスに助けられた。今度こそは――。ヒーローになるべく、ゴールマウスに向かった背番号1は4本目に大仕事を果たす。
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互いにすべて成功して迎えたなか、大津FW稲田翼(3年)のキックを完璧に読んだ。左に飛ぶと、左手一本でボールを阻止。渾身のガッツポーズで感情を露にした守護神が勝利に導き、2020年度以来となるベスト8進出を決めた。
「相手の目線を見て、助走の入り方も踏まえてコースを判断しました」
冷静にPKセーブの場面を振り返った佐々木だが、元々PK戦を得意にしていたわけではない。今夏のインターハイ予選準決勝(対浦和南戦/2−2から2PK4で敗れた)では1本止めたものの、タイミングの取り方や間合いの部分で課題を残していた。迎えた今大会の米子北戦(1−1/3PK4)も勝利したとはいえ、1本も防げていない。だからこそ、中1日のトレーニングで修正する必要性を感じていた。
そこで佐々木は加藤大地GKコーチに個別指導を直訴。チームメイトがリカバリーメニューを消化するなか、ひとりだけマンツーマンで1時間ほどPK戦に向けて汗を流した。指導した加藤GKコーチは修正したポイントについてこう話す。
「到達してほしい場所まで身体が来ていなかったので、そこを合わせたかった。浦和南とのゲームで1本止めているんですけど、そもそも実戦のなかでPK経験があまりなかったんです。ただ、ここに来てだいぶ良くなって来ていたので、さらに良い方向に持っていきたいというところで修正をしました」
本人も特訓の成果について、大きな意味があったと振り返る。
「元々PKは得意じゃなく、高校入学当初は苦手に感じていた。でも、そこから練習を積んだことで自信が生まれた。(ただ、タイミングが上手く取れていなかったので)試合前日に自分から加藤GKコーチに相談したんです。動画を見せてもらったうえで、タイミングの取り方を実際に見せてもらって教わりました」
試合終了まであと2分。後半38分に途中出場の1年生MF長璃喜が3戦連発となる同点弾を決め、試合を振り出しに戻した昌平は2試合連続となるPK戦に臨んだ。
ゴールマウスを託されたのは、188センチの大型GK佐々木智太郎。2年生ながらレギュラーとして活躍してきた俊英で、近距離のシュートには滅法強い。しかし、米子北との2回戦では1-1で迎えたPK戦で1本も止められず、相手のミスに助けられた。今度こそは――。ヒーローになるべく、ゴールマウスに向かった背番号1は4本目に大仕事を果たす。
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「相手の目線を見て、助走の入り方も踏まえてコースを判断しました」
冷静にPKセーブの場面を振り返った佐々木だが、元々PK戦を得意にしていたわけではない。今夏のインターハイ予選準決勝(対浦和南戦/2−2から2PK4で敗れた)では1本止めたものの、タイミングの取り方や間合いの部分で課題を残していた。迎えた今大会の米子北戦(1−1/3PK4)も勝利したとはいえ、1本も防げていない。だからこそ、中1日のトレーニングで修正する必要性を感じていた。
そこで佐々木は加藤大地GKコーチに個別指導を直訴。チームメイトがリカバリーメニューを消化するなか、ひとりだけマンツーマンで1時間ほどPK戦に向けて汗を流した。指導した加藤GKコーチは修正したポイントについてこう話す。
「到達してほしい場所まで身体が来ていなかったので、そこを合わせたかった。浦和南とのゲームで1本止めているんですけど、そもそも実戦のなかでPK経験があまりなかったんです。ただ、ここに来てだいぶ良くなって来ていたので、さらに良い方向に持っていきたいというところで修正をしました」
本人も特訓の成果について、大きな意味があったと振り返る。
「元々PKは得意じゃなく、高校入学当初は苦手に感じていた。でも、そこから練習を積んだことで自信が生まれた。(ただ、タイミングが上手く取れていなかったので)試合前日に自分から加藤GKコーチに相談したんです。動画を見せてもらったうえで、タイミングの取り方を実際に見せてもらって教わりました」
最後の最後にヒーローになった男は、もうPKに苦手意識を持っていない。準々決勝の相手は青森山田。1点を争う展開が予想され、PK戦になる可能性は十分にある。だが、80分で決着がつかなかったとしても、不安はない。
学校史上初の選手権ベスト4まであと1勝。中学時代からともに戦い、怪我の影響で長期離脱中のキャプテン・石川穂高(3年)のためにも負けられない。「チームのために戦う気持ちは大切にしている」と話した背番号1は、次戦も覚悟を持ってピッチに立つ。
取材・文●松尾祐希
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