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メキシコ戦は不完全燃焼。バイエルンで逞しさを増した福井太智が、生き残りを懸けて遠征ラストマッチに臨む【U-22代表】

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2023年10月18日

「もっとできたはず」と悔やむ

高いポテンシャルを秘める福井。アメリカ戦で出番があれば、目に見える結果でアピールしたい。写真:松尾祐希

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 鳥栖を旅立ち、約10か月。あどけなさが残っていた表情は精悍になり、身体も一回り大きくなった。心身ともに逞しくなった成長株は、パリ五輪を目ざし、新たなチャレンジをスタートさせている。

 10月9日から行なわれているU-22日本代表のアメリカ遠征も活動は最終盤。14日にU-22メキシコ代表と対戦し、4-1で快勝したチームは、17日にU-22アメリカ代表と相まみえる。

 試合前日となった16日のトレーニングは、セットプレーの確認を中心に1時間弱で終えたなか、メキシコ戦の反省を踏まえて気持ちを新たにしている選手がいる。パリ五輪世代のチームに今遠征で初めて招集された福井太智だ。

 高校2年生の時に鳥栖でJデビューを飾った福井は、今年1月にバイエルン・ミュンヘンに完全移籍。ヨーロッパを代表する名門クラブで技を磨き、5月にはU-20ワールドカップで全3試合に出場を果たした。予選敗退となったが、大舞台での経験はプラスになっている。イスラエルとの最終戦の後に、福井はこんな言葉を口にしていた。

「ボールを持つところや、ゴールに関わるプレーは通用したと思う。守備でも潰す部分も今までに比べたらいくつかあった」

 あれから5か月が経ち、ワールドカップの経験を経て、ドイツで研鑽を積む。

「(ワールドカップは)負けてしまったけど、得るものが多かった。戦える自信を得られたので、新シーズンに入って自信を持って挑めている」

 ワールドカップやドイツでの経験を踏まえ、肉体改造にも着手。フィジカルトレーニングの量を増やし、体重は3キロ増えた。当たり負けしない身体を作り、新シーズンを迎えた。

 今季は4部リーグに籍を置くセカンドチームでプレーしつつ、トップチームの活動にも度々参加。9月16日に行なわれたブンデスリーガ5節のレバークーゼン戦で、初めてベンチ入りを果たすと、同26日のDFBポカール1回戦のプロイセン・ミュンスター戦で、途中出場から待望のトップチームデビューを飾った。

 相手は3部チームだったとはいえ、大きな一歩を踏み出したのは確か。27分の出場だったが、4-0で快勝したチームに貢献した。
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 そうした経験を経て、初めて招集された大岩ジャパンでは、遠征初戦となったメキシコ戦で先発に抜擢。アンカーのポジションでプレーしたが、自身のパフォーマンスは反省が残る内容だったようだ。福井は言う。

「奪った後の運ぶ位置や、見るべきところは、映像を見返して、まだまだ良い選択ができたなと感じた。それでも良かったプレーはあったと思うので、細かい部分ですけど、次の試合に向けて合わせていけたらいい」

 とりわけ目に付いたのは、ボールを受ける回数の少なさだ。「どこでボールを受けるのか、どのタイミングでボールをもらうのか。もっとできたはず」と悔やむように、CBとインサイドハーフの間でポジションを取り切れず、良いタイミングでサポートに入れなかった。

 交代直前の81分にFKからCB鈴木海音(磐田)のゴールをアシストしたが、不完全燃焼だった。そうした課題を得たからこそ、アメリカ戦は結果が求められる。

 パリ五輪の出場権を持つアメリカは、A代表歴を持つ選手が9名おり、反町康治技術委員長も「(相手のメンバーは)ベストに近い」と話す。北米の雄に対して、どのようなプレーを見せるのか。

 先発でも途中出場でも、やるべきことは変わらない。「チームを勝たせたいし、自分が出るからには結果。アシストや得点は意識してプレーしたい」と意気込む福井は、生き残りを懸けて、遠征ラストマッチに臨む。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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