［ルヴァンカップ・準決勝第１戦］福岡１－０名古屋／10月11日／ベスト電器スタジアム

　ルヴァンカップの準決勝・第１戦で名古屋は、敵地のベスト電器スタジアムで福岡と対戦。前半アディショナルタイムに先制点を奪われると、ゴールが遠いまま０－１で敗れた。

　この一戦、注目されたのが、今季甲府から加入したものの、なかなか出場機会を得られず、ようやく先発のチャンスを掴んだ山田陸だ。

　山田と言えば中盤の底でパスを散らしながらチームのリズムを作り出せる人材。マテウスが今夏にサウジアラビに移籍した後、攻撃にタメを作れないケースが見て取れるチームにおいて、期待値を高めていたひとりであった。

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　ただ、ルヴァンカップ準決勝という重要な一戦の雰囲気に、そして久々の先発という舞台に固さがあったのか、前半は激しいタックルでボールにチャレンジする姿も見せたが、なかなか良さを示せず。前半アディショナルタイムには失点シーンにも絡んだ。

　もっとも後半はキャスパー・ユンカーらの投入で、チームの軸足がより前になったこともあり、山田も徐々にボールに絡む。それでも決定的な仕事はできずに74分に交代。チームも敗れた。

　試合後、山田は「苦しいゲームが続いたという印象でした。監督には申し訳ないです」と意気消沈した様子。

　試合中にはユンカーからジェスチャーを交えて何か求められていたが、「もうちょっと前に押し出してくれと言われたのだと思います」と振り返る。

　それでもJ3とJ2で経験を積み、今季からJ1で本格的にプレーする（2017年に大宮でもJ1は経験）25歳なだけに、この経験を次につなげたい。

　彼のように中盤で時間を作り、攻撃に厚みを持たせられるタレントが今の名古屋には必要なはず。だからこそ巻き返しに期待したい。

取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）

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