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現地ベテラン記者が香川真司を密着レポート「不調の香川にとって非常に有意義だったシュツットガルト戦の5分間」

カテゴリ:連載・コラム

マルクス・バーク

2016年02月11日

シュツットガルト戦は自信を取り戻すいいきっかけに。

シュツットガルト戦で86分に出場した香川。わずか5分間ながら、溌剌としたプレーを見せた。(C)Getty Images

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 3-1で勝利したシュツットガルトとのDFBカップ準々決勝(2月9日)で、香川真司は5分ほどしかプレーしなかった。しかし、その5分間は非常に有意義なものだったと、私は確信している。
 
 86分にピッチに登場した香川は、正確なパスと鋭いサイドチェンジで攻撃を活性化。そして終了間際の89分には、ダメ押しの3点目に少し絡んだ。ピエール=エメリク・オーバメヤンとともに左SBのエミリアーノ・インスーアにプレッシャーをかけてボールを奪取。そのプレーが最終的にゴールへと繋がった。
 
 後半戦の3試合で出場したのは1試合で、その一戦もいいところなく途中交代を告げられた香川にとって、今回のシュツットガルト戦は失いかけていた自信を取り戻すいいきっかけになったのではないだろうか。
 
 3日前に話を戻そう。2月6日のヘルタ・ベルリン戦で香川が招集リストから外れたと知って、私はとても驚いた。代わりにメンバー入りしたのが、今シーズンはドルトムントⅡ(4部)でプレーする機会が多いモリッツ・ライトナー。ドルトムントの関係者は決して認めないであろうが、彼らはこの23歳のドイツ人MFを放出したがっていた。
 
 そんな選手が優先されたのは、香川にとって屈辱だったはずだ。おそらくトーマス・トゥヘル監督はさらなる奮起を期待してメンバーから外すという難しい決断を下したのだろうが、その効果があったかどうかは今後の数週間で見えてくる。
 
 2月13日にハノーファー戦、その5日後にはポルト戦(ヨーロッパリーグ)が控えている。はたして、香川はこの2試合で先発メンバー入りできるだろうか。現状、トゥヘル監督が考える“ベストイレブン”に含まれていないが、シュツットガルト戦のプレーを見る限り、その11人との差はそれほど大きくない。
 
 香川のステータスが今後どう変化していくか、非常に楽しみである。ただ、それを予想するのは、とても難しい。重要なのは、次の試合で自信に満ちたプレーを披露して、自分の能力に対する懐疑心を忘れることだ。それができることは、シュツットガルト戦のたった5分間で示していた。
 
文:マルクス・バーク
翻訳:円賀貴子
 
【著者プロフィール】
Marcus BARK(マルクス・バーク)/地元のドルトムントに太いパイプを持つフリージャーナリストで、ドイツ第一公共放送・ウェブ版のドイツ代表番としても活躍中。国外のリーグも幅広くカバーし、複数のメジャー媒体に寄稿する。1962年7月8日生まれ。
 
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