【バイエルン番記者】“替えの利かない”守備の要ボアテングの代役は誰に!?

カテゴリ:メガクラブ

パトリック・シュトラッサー

2016年01月28日

バイエルンだけでなく、ドイツ代表にとっても頭の痛い負傷だ。

著者は昨年末の当コラムで、ボアテングを前半戦のMVPに選定している。「マイスター」の称号を得た守備の要を欠くバイエルン。国内外の強敵との戦いが厳しいものとなるのは必至だ。 (C) Getty Images

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 先週末のハンブルク戦(2-1の勝利)でジェローム・ボアテングが重傷を負ったことに対するバイエルンのショックは、いまだに大きいままだ。
 
 守備の要であり、ブンデスリーガでも最高の部類に入るDFが突然、戦線を離脱することになったのだから、それも当然である。
 
 彼が左の内転筋を裂傷したことは、バイエルンの指揮官ジョゼップ・グアルディオラだけでなく、ドイツ代表監督のヨアヒム・レーヴにとっても痛恨のアクシデントとなってしまった。ボアテングの欠場期間は3か月にもおよぶ可能性があり、そうなると今夏、フランスで開催される欧州選手権にも影響が出てくるかもしれないからである。
 
 2月に入るとチャンピオンズ・リーグのノックアウトステージが始まるが、バイエルンが勝ち抜いたとして、ボアテングがピッチに立てるのは決勝戦だけだろう。
 
 2月23日と3月16日に行なわれる、8強入りを懸けたユベントスとのラウンド16、その後のラウンドにおいても、別の選手がボアテングの代理を務めなければならない。果たしてそれは、誰になるのだろうか?
 
 ちなみに、2月1日まで開いている冬の移籍市場で新戦力を獲得する可能性について、CEOのカール=ハインツ・ルムメニゲは否定している。
 
「市場には良い選手が出ていない。それに、一時しのぎの選手獲得は結局のところ、何の足しにもならない。(ボアテングがいなくても)バイエルンは非常に高いクオリティーを保っている」(ルムメニゲCEO)
 
 つまり、現有戦力のなかでボアテングの代役を探すということだ。
 
 その有力候補として挙げられるのが、まずハビ・マルティネス。対戦相手のシステムと戦術により3バックと4バックを使い分けるバイエルンDFの中心として期待されるマルティネスは、一昨年の夏に膝の十字靭帯を負傷した影響で長い苦悩の時を過ごしたが、現在は安定感と確実さを取り戻している。
 
 マルティネスに続くのが、ホルガー・バドシュトゥバーか。ただ彼は、数度の怪我による長期離脱で最近ピッチに戻ってきたばかりであり、まだ確実に計算に入れられる選手ではない。
 
 特に、これから春にかけての“イングリッシュ・ウィーク(1週間に2試合のリズム)”における身体の負担を考えると、チームにとっては小さくないリスクとなるかもしれない。
 
 現時点で候補から脱落するのは、メディ・ベナティアだろう。彼はバイエルンに加入してからの1年半で、すでに7度も怪我をしており、現在は昨年12月に負った筋肉の裂傷のリハビリ中。再びプレーできるようになるのは、2月半ばになりそうである。
 
 その他では、“奥の手”“ジョーカー(切り札)”として、ダビド・アラバの存在が挙げられる。万能な彼は前半戦、CBが駒不足に陥った際に代役を務めており、グアルディオラ監督から「ワールドクラスのプレー」と絶賛されていた。
 
 このように代役候補は何人もいる。とはいえ、超一流であるボアテングの穴を完全に埋められる選手は存在しない。それゆえ、ここからのバイエルンは大きなハンデを抱えての戦いを余儀なくされることとなる。
 
文:パトリック・シュトラッサー(アーベントツァイトゥング紙)
翻訳:円賀貴子
 
【著者プロフィール】
Patrick STRASSER(パトリック・シュトラッサー)/1975年ミュンヘン生まれ。10歳の時からバイエルンのホームゲームに通っていた筋金入りで、1998年に『アーベントツァイトゥング』紙の記者になり、2003年からバイエルンの番記者を務める。2010年に上梓した『ヘーネス、ここにあり!』、2012年の『まるで違う人間のように』(シャルケの元マネジャー、ルディ・アッサウアーの自伝)がともにベストセラーに。
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