［J１第26節］湘南 ２－２ 鹿島／９月２日／レモンガススタジアム平塚

　Jリーグは９月２日、J１第26節の７試合を各地で開催。レモンガススタジアム平塚では湘南ベルマーレ対鹿島アントラーズが行なわれ、２－２で引き分けた。
【PHOTO】湘南の出場16選手＆監督の採点・寸評。新エースの自覚を結果で示した大橋。泥臭く身体を張った大野はチームに足りないものを加えた
　開始早々にスコアボードを動かしたのはアウェーの鹿島。８分、佐野海舟が力強いドリブルで突き進み、鋭いシュートを叩き込む。

　先手を取られた湘南は35分、大橋祐紀の鮮やかなミドルで同点に追いつくと、43分に鈴木章斗の力感あふれるフィニッシュで逆転に成功する。

　迎えた後半、湘南は何とかリードを守り切りたかったが、終了間際にPKを献上。これを鹿島のアルトゥール・カイキが確実に成功させ、ドロー決着となった。
 

▼湘南のチーム採点「６」
　立ち上がりは選手間の意思疎通のミスをきっかけに相手にボールを握られ先制を許したが、前半の半ばから強度が高まり、中盤でボールを奪えるようになってから内容が好転。ウイングバックを起点に敵陣深くまで侵入し、最後は２トップの大橋と鈴木章が高い決定力を発揮して逆転に成功した。

　後半の立ち上がりも湘南がプレスからペースを握ったが、徐々にオープンな展開になり、攻め合いのような流れに。最終的には同点とされたが、後半も相手を自由にさせないサッカーができていたと言える。

　流れを渡さなかった要因のひとつは、81分からピッチに立った福田翔生の存在が大きい。巧みに身体を使って反転したり、背後に抜け出すなど、好パフォーマンスを発揮。本人は試合後、「決定機を外してしまった」と悔しさをあらわにしたが、素早い展開のなかで彼のスピードは効果的だった。

　結果としては、長い時間リードしながら、終盤にPKを献上して“勝点２”がこぼれ落ちた。しかし、選手たちが見せた“闘う姿勢”は観る者の心をたかぶらせたはずだ。

　杉岡大暉は試合後、「準備した部分もあったが、鹿島の強度の高さにつられた部分もあり、いつも以上に球際や空中戦で闘えた」とコメント。選手が偶発的にでも「自分たちは強度高く闘える」（杉岡）と感じられた一戦は、終盤戦へ向けた良いきっかけとなるはずだ。

取材・文●岩澤凪冴（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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