2023年８月31日、９月の欧州遠征（9日にドイツ戦、12日にはトルコ戦）に臨む日本代表メンバー26人が発表された。

　６月から継続して呼ばれた選手は21名。具体的には、GKがシュミット、中村航、大迫敬、DFは谷口、板倉、森下、伊藤洋、菅原、中盤から前が遠藤、伊東、浅野、古橋、守田、鎌田、三笘、前田、堂安、伊藤敦（前回は追加招集）、上田、中村敬、久保である。 外れたのは瀬古、川辺、相馬、旗手、川村（６月は体調不良で途中離脱）、川﨑の６人で、前回インパクトを残した旗手はおそらく負傷で呼ばれず、川﨑はU-23アジアカップ予選を戦うU-22代表に回った。

　 一方で３月シリーズ以来招集されたのが、町田、橋岡、田中、冨安の４人。さらにセレッソ大阪の毎熊が初招集された。これで26名となる。

　ちなみに、毎熊の選出理由を森保監督は次のように述べていた。

「我々のチーム作りの中では、すべてのポジションで争いがある。サイドバックでは、そのポジションで日本代表として戦力となり得る選手の幅をより広げていきたいと思っています。そのなかで、Jリーグで活躍していて、存在感を示している選手として毎熊選手を今回、選ばせていただきました」
 

　今回のメンバー構成から勝手ながら判断すると、この欧州遠征のメインテーマは６月までに積み上げたもの（両ウイングを活かす素早い攻撃、サイドバックを絡めたビルドアップなど）がドイツとトルコにどこまで通用するか、になる。

　森保監督が会見で「ドイツのような世界トップ基準との対戦で今の我々の力を把握するために、個もチームもレベルアップしたい」と言ったのも、日本の現在地を確認したいからだろう。

　そう考えると、ドイツ戦はおそらく現状のガチメンバーで戦いそうだ。GKはシュミット、４バックは右から菅原、板倉、谷口（コンディション次第で冨安の可能性も）、伊藤洋。ダブルボランチと予想して、そこには遠藤と守田。２列目は右から伊東（久保はコンディションが気になる）、鎌田、三笘、CFは上田と見る。

　正直、中盤の構成は迷うところ。ただ、ドイツにボールを握られる時間帯が多い場合、アンカーひとりでは厳しい。なので、現時点ではダブルボランチとした。

　さて、大迫勇也や南野拓実の未招集が話題になっているが、個人的にさほど違和感はない。彼らのパフォーマンスがダメなわけではなく、勝手に予想した「欧州遠征のメインテーマ」を考えれば、比較的妥当なメンバー選考と見るべきだ。

文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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