イタリア大手紙『Gazzetta dello Sport』の編集長が、母国の代表監督を辞し、その後にサウジアラビアの代表監督に就任したロベルト・マンチーニを痛烈に批判した。

　マンチーニは８月13日にイタリアサッカー連盟が辞任を発表。そして27日、サウジアラビアサッカー連盟が同国代表監督に就いたことを発表している。

　これまで、マンチーニはイタリアサッカー連盟のガブリエレ・グラビーナ会長からの信頼が感じられなくなっていたと主張。スタッフ人事への口出しや、EURO2024出場権を逃した際の契約解除条項の撤廃を巡る立場の違いなどが取りざたされてきた。

　だが、Gazzetta dello Sport紙のステーファノ・バリジェッリ編集長は、「我々にとって最初から明白だったことが、これですべての人にも明確になった。マンチーニがイタリア代表監督を辞任したのは、カネのためだけだった」と報じている。

「グラビーナとの無理解、信頼低下、空気感の変化、スタッフ人事など、イタリア代表という船を見捨てたわけを説明しようとしたグロテスクな理由の数々による城は、わずか数日で崩れた」

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　さらに、同記者は「あれだけの額をどうして断れる、と正当化した者もいた。だが、断るものなのだ。イタリア代表のユニホームを選んだら、国を代表すると選んだら、自分の名前が記されたユニフホームを着ようと子どもたちが列をつくるのなら、断るものだ。契約を守るプロなら、豪華で幸運なキャリアのすべてで十分に稼いできたなら、断るのだ」と続けた。

「それは、大勢のイタリア国民の信頼に値するだけの金額などないからである。代表を指揮するのは、仕事である前に責任だ。ずっと前からサッカー界で理解されなくなった言葉を使うなら、名誉だ」

　さらに、バリジェッリ編集長は「マンチーニに対して損害を求めることを連盟は真剣に考慮すべきだろう。計り知れない損害を負ったことに対し、わずかな補償となる象徴的な額を求めるのだ」とも主張している。

「辞任発表の翌日、マンチーニはすべての新聞で自分なりの真実を語った。だが、ガゼッタとは話すことを望まなかった。彼によれば、彼に対してあまりに厳しすぎたせいという。私はそのことを勲章だと思っている」

　これほどまでの非難に、マンチーニは何か反応するだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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