［J１第22節］湘南 １－０ 広島／８月５日／レモンガススタジアム平塚

　Jリーグは８月５日、J１第22節の２試合を開催。レモンガススタジアム平塚では湘南ベルマーレ対サンフレッチェ広島が行なわれ、湘南が１－０で勝利した。
【PHOTO】湘南の出場16選手＆監督の採点・寸評。ハイパフォーマンスの守護神と豪快な決勝ミドル弾のFWを最高点！３バックも軒並み高評価
　前半にチャンスを作ったのは、広島。９分にエゼキエウがミドルシュート、31分にはFKに荒木隼人が頭で合わせるなどゴールに迫ったが、ともに湘南GKソン・ボムグンに阻まれる。試合はスコアレスで折り返した。

　迎えた後半、湘南が先制する。47分に小野瀬康介のパスを受けた大橋祐紀が、ペナルティエリア手前で右足を振り抜き、強烈なシュートでネットを揺らした。

　対する広島は、61分にドウグラス・ヴィエイラがヘッドで狙い、89分には加藤陸次樹が強引にこぼれ球を打ちに行ったが、ゴールを割れない。

　完封した湘南が、リーグ戦では16試合ぶりに勝点３を獲得して、暫定16位に浮上した。一方、広島は６戦未勝利となった。
 

▼湘南のチーム採点「6.5」
　リーグ戦で16試合ぶりの勝利を手にした要因は、選手から迷いが消えたからだろう。苦しんだ前節までの約４か月間は、守備で一瞬の躊躇があったように見えていた。しかし、今節はプレスに行くべきなのか、引いてブロックを組むべきなのかの判断を、シームレスにできていたシーズン序盤戦と同等のパフォーマンスが戻ってきた。新加入の選手も含め、戦い方の再確認を行なったことが、勝点３の獲得につながったと言える。

　山口智監督が試合後に「やり方を変えたわけではない」と語ったように、上手くいっていない時期が長かったからといって、大きなテコ入れは行なっていない。御前崎キャンプでの戦術への考え方の整理が大きかったのだろう。開幕から信じ続けてきた戦い方が再び結果につながり、選手たちが自信を取り戻す一戦になったはずだ。

　また、先発に名を刻んだ３人のニューフェイスの躍動も得難く、特に今季初のクリーンシート達成に寄与した守備陣を中央でまとめ上げたキム・ミンテの存在感は絶大だった。クロスに対するポジショニングや裏を取られた時のカバーリング、空中戦、安定感のあるビルドアップ。これまでの湘南に不足していたものを高いレベルでもたらした新ディフェンスリーダーは、同じく無失点に貢献した守護神のソン・ボムグン、決勝点を挙げた大橋祐紀に続く貢献度を示した。

取材・文●岩澤凪冴（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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