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33歳、むしろギラギラしている柿谷曜一朗。「自分がプレーしたい」と思える徳島で原点回帰。若手に寄り添い、さらなる進化を期す

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年07月04日

2歳差の青年指揮官との出会い

12年ぶりに古巣復帰を果たした柿谷。充実の日々を送っている。(C)TOKUSHIMA VORTIS

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 2023年シーズンのJ2も折り返し地点を過ぎ、夏場の重要局面を迎えつつある。

 現時点では、青森山田校サッカー部監督からJリーグ指揮官へ転身した黒田剛監督率いるFC町田ゼルビアが首位を快走している。とはいえ、上位争いは混戦模様になりつつある。J1昇格プレーオフ圏内の上位6位を巡る戦いは、シーズン終盤までもつれそうな雲行きだ。

 こうしたなか、レアル・ソシエダの分析官を務めていたベニャート・ラバイン監督が今季就任した徳島ヴォルティスは、序盤11戦未勝利という予期せぬ苦境を強いられた。

 ベテランの石井秀典や経験豊富な29歳の西谷和希、27歳の杉本太郎、若手のホープである森海渡、玄理吾、西野太陽らタレント的には恵まれているものの、新たなチーム作りは順風満帆とは言い切れないものがあった。

 2011年以来、12年ぶりに古巣復帰した33歳の柿谷曜一朗も、シーズン序盤は思うように結果を残せず苦しんだ。が、4月8日のジェフユナイテッド千葉戦で今季初ゴールを挙げると、同29日のジュビロ磐田戦で2得点をゲット。チームの今季初勝利の原動力となる。

 そこからは森海渡と2トップを組んで躍動。7月2日時点で22試合出場、6ゴールという数字をマークし、チームも16位という状況だ。

 6位のヴァンフォーレ甲府とはまだ10ポイント以上の差があるが、ベテランFWは「何としてもプレーオフ出場圏内まで浮上する」と意気込んでいる。
 
 原点回帰を図った柿谷は目を輝かせている。

「前半戦は確かに上手くいかないことのほうが多かったし、いろいろ変えながらやっていかなアカンと思いつつ、ここまで来ている感じ。監督からは『若い選手が多いからこそ、経験を伝えたり、しっかり話をしてあげてくれ』と言われたけど、俺はそんなに話をしたり、アドバイスを送るタイプじゃない。まあ、昔よりは言うようにはなったけど(苦笑)。

 そういう仕事が得意な(白井)永地や和希に任せることが多いかな。むしろ、この年齢になってもギラギラしながらやってたほうが、自分のため、チームのためになると思ってます。

 俺の場合はこれまでクラブの考え、自分の気持ちの狭間で難しい経験をたくさんしてきたけど、今は『自分がプレーしたい』と思うチームでやれてることに感謝してる。徳島を少しでも上に引き上げたいというのが一番やね」

 ポジティブなマインドで取り組めている要因の1つと言えるのが、35歳のラバイン監督との出会いだろう。自身と2つしか年齢の違わない青年指揮官は、柿谷が過去に仕事をしてきた指導者のなかで最も戦術的と言っても過言ではないようだ。

「バーゼル時代のウルス・フィッシャー監督(現ウニオン・ベルリン)、セレッソ大阪時代の(ミゲル・アンヘル・)ロティーナ監督といった戦術家と言われる人たちと仕事をしてきたけど、今の監督はまた一味違って、1メートル範囲の立ち位置を細かく伝えてくる指導者。自分と海渡の2トップに良いプレーをさせるために、中盤の杉本太郎や西野、玄とかに距離感や立ち位置をすごく細かく要求する。良い関係性を作るように仕向けるんです。

 その結果、自分たちFW陣は一番良いポジションでボールをもらってシュートを決められるという良い感覚を持てる。それはすごく新鮮ですよね。俺が若かった頃は、セレッソ時代のレヴィー(・クルピ)筆頭に『対面の敵をドリブルで抜いて、シュートまで持って行け』と個の打開を強調されることが多くて、そこまで立ち位置のことは考えなかった。『こういう指導者と早い段階で出会ってたら、違ったサッカー人生を送っていたかもしれない』と感じることもありますね。

 ラバイン監督の特長のもう1つは、選手の意見をすごく聞いてくれて、ディスカッションをする監督だということ。これまでの自分は監督やコーチとじっくり話したり、意見をぶつけたりするタイプじゃなかったけど、今季の徳島ではすごく言うようになりました。全員が同じ絵を描くために要求し合うのは当然のこと。その重要性を再認識しましたね」

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