今季で30周年を迎えたJリーグ。多くの名プレーヤーたちが紡いだ歴史のなかで、最高の11人を選ぶなら誰か。ここでは、徳島のFW柿谷曜一朗に歴代ベストイレブンを選んでもらった。

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　俺が監督なら、という基準で選びました。前線は前田大然や古橋亨梧も良いですね。あかん、宇佐美はやっぱり外せない。これで３－５－３……ひとり多いですね（笑）。

　フランサは外してこのメンバーにします。スタメンはもちろんですが、ベンチメンバーの７人もめちゃくちゃ大事。人選も決めています。

　前田と田中碧君、三笘（薫）君、小野伸二さん、中村俊輔さん、小笠原（満男）さん。キーパーはだいたい最高のパフォーマンスを見せてくれる武田洋平です。

　前田、三笘、田中はスタメンに何かあってもすぐに出場して結果を残せる。小野さん、中村さん、小笠原さんはもちろん先発でも良いですが、このすげえ３人が控えているのも心強い。

　特にタイトルを獲るには、小笠原さんのような人が必要ですね。若い時のプレーは一緒にやっていないから分からないけど、晩年でも凄みを感じました。

　ほかにも、松井大輔さんとか、大久保嘉人さんとかももちろん入れたかったけど、今回は選外に。特に、嘉人さんは本当は一番に選びたいタレントですが、退場もよくするので、やめておきます（笑）。

　でも、嘉人さんは最近テレビでもよく見るように、ピッチ外ではすごく良い人なのは今なら伝わりますよね。
 

　ワントップのサコ（大迫）にはとにかく点を取ることに特化してもらいたい。今はポジショナルプレーの流行で立ち位置や戦術も細かいところがありますが、宇佐美とキヨ（清武）、香川、乾の４人にはポジショニングに関係なくボールに寄っていって、とにかく圧倒してほしい。個人の打開力も、テクニカルなパスワークも魅力ですね。

　そこへ後ろから大島僚太が参加する。大島は怪我が多いかもしれません。だとしても凄い選手です。よく「怪我してなかったら」と言うじゃないですか。でもサッカーは怪我もするスポーツ。そのなかでもギリギリのプレーをしていて、やっぱりすげえなと思います。キヨもそうですよね。

　最終ラインでは谷口と内田は鉄板。スタジアムにいっぱいお客さんが入ってほしいから、人気というか、ピッチ上のサッカーだけではない華やかさも添えてほしい。

　攻撃陣と守備陣をつなぐ（山口）蛍には広いエリアをカバーして守備も攻撃も全部やってもらう。そして点が入らん時には丸橋のフリーキックでもぎ取りましょう。あとはＧＫのジンヒョンが頑張ってくれます。

　魅力的なチームで華やかさもある。でも自分は入らなくて良いかな。監督として見守ります。

取材・構成●渡邊裕樹（サッカーダイジェスト編集部）

※サッカーダイジェスト2023年５月25日号から転載。一部修正。

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