先制点とトドメの3点目を決め、チームを4年連続のベスト4に導く。
前回大会覇者の星稜は、王者の貫録を見せつけて順当にベスト4進出を決めた。河﨑護監督は「(相手がひとり退場し)数的優位に立ちながら、それを上手く使えなかった」と反省の弁を述べたが、3ゴールを奪い、なおかつ無失点で抑えたことは、東福岡との準決勝に向けて弾みがつく勝利になったのは間違いないだろう。
この快勝劇で躍動したのが、主将の阿部雅志だ。前半28分に獲得したPKを冷静に沈めると、後半14分には右クロスを胸でコントロールし、左足でトドメの3点目を叩き込んだ。
「“チームのために”を常に心掛けているので、自分のゴールよりはチームがベスト4に進出したことのほうがキャプテンとして嬉しいです」
試合後の言葉からも窺えるように、決して自分を押し出すタイプではない。どちらかと言えば、与えられたタスクを真面目にコツコツとまっとうする選手だ。実際に、今大会ここまで、特別大きな存在感を示したとは言えなかったが、この日、最大の輝きを放っていたのは間違いなく阿部だった。
「もちろんキャプテンという責任はありますし、そのなかでも自分のできることは限られていると思うので、去年の鈴木大誠くんとか、一昨年の寺村介くんとは違った自分らしいキャプテン像を意識しています」
阿部は、キャプテンを任されていることへのプライドと責任感を、誰よりも強く持っている。就任当初はチームにまとまりがなく、夏のインターハイでは3回戦敗退。その後、昨年の事故で入院していた河﨑監督が復帰し、チームが格段にレベルアップしたことで、自分のキャプテンとしての未熟さに気付かされた。これにより、“チームのために”という意識はより一層高まった。
準決勝の相手は、インターハイ王者の東福岡だ。
「やってやろうという気持ちが強い。ベスト8という大きな山を越えて、選手も少しは満足気味になっちゃうと思うので、僕がキャプテンとして、まだ成し遂げてないことを伝えて、また引き締め直すことが一番大事だと思います」
キャプテンとして成長を遂げた阿部は、次戦に向けての意気込みをこう語った。最後まで“チームのために”という姿勢を一切崩さず、悲願の連覇に向けてまい進するつもりだ。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
この快勝劇で躍動したのが、主将の阿部雅志だ。前半28分に獲得したPKを冷静に沈めると、後半14分には右クロスを胸でコントロールし、左足でトドメの3点目を叩き込んだ。
「“チームのために”を常に心掛けているので、自分のゴールよりはチームがベスト4に進出したことのほうがキャプテンとして嬉しいです」
試合後の言葉からも窺えるように、決して自分を押し出すタイプではない。どちらかと言えば、与えられたタスクを真面目にコツコツとまっとうする選手だ。実際に、今大会ここまで、特別大きな存在感を示したとは言えなかったが、この日、最大の輝きを放っていたのは間違いなく阿部だった。
「もちろんキャプテンという責任はありますし、そのなかでも自分のできることは限られていると思うので、去年の鈴木大誠くんとか、一昨年の寺村介くんとは違った自分らしいキャプテン像を意識しています」
阿部は、キャプテンを任されていることへのプライドと責任感を、誰よりも強く持っている。就任当初はチームにまとまりがなく、夏のインターハイでは3回戦敗退。その後、昨年の事故で入院していた河﨑監督が復帰し、チームが格段にレベルアップしたことで、自分のキャプテンとしての未熟さに気付かされた。これにより、“チームのために”という意識はより一層高まった。
準決勝の相手は、インターハイ王者の東福岡だ。
「やってやろうという気持ちが強い。ベスト8という大きな山を越えて、選手も少しは満足気味になっちゃうと思うので、僕がキャプテンとして、まだ成し遂げてないことを伝えて、また引き締め直すことが一番大事だと思います」
キャプテンとして成長を遂げた阿部は、次戦に向けての意気込みをこう語った。最後まで“チームのために”という姿勢を一切崩さず、悲願の連覇に向けてまい進するつもりだ。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)