サウジアラビアの“爆買い”の余波は大きくなるばかりだ。その影響は、日本人選手の去就にも及ぶのだろうか。

　イタリアの大手紙『Gazzetta dello Sport』は６月24日、セリエA王者ナポリがレアル・ソシエダの久保建英に関心を寄せていると報じた。イルビング・ロサーノが退団する場合に備えているという。

　同紙によれば、サウジアラビアの主要クラブからは、2022-23シーズンのセリエAを制したナポリの主力に誘いの声がかかっている。ナポリは契約を延長したばかりのスタニスラフ・ロボトカについては放出しない意向。だが、契約が2024年までのロサーノは売却もあり得るようだ。

　そしてその後釜候補として挙がったのが久保だ。Gazzetta dello Sport紙は「クボと書いてジェルビーニョと読むこともできる」と、リュディ・ガルシア監督がローマを指揮した際のコートジボワール代表ジェルビーニョのような存在になり得ると報じた。

「タケフサ・クボには、ガルシアのローマで活躍したジェルビーニョと比較できる技術的・スピード的な特徴がある。フランス人指揮官はこういった非常に速く、カウンターがうまくて、即座に動きを転じられ、相手守備を驚かせる選手たちが大好きなのだ」

「ロサーノ退団の可能性でナポリは新たな右ウイングを選ぶことになる。そしてよくあるように、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長のクラブはイタリア王者のチームで成長できる、頭角を現しているタレントに賭けたいと望んでいる」

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　同紙は「評価額は2000万ユーロ（約28億円）前後で、ナポリは考えている。日本人選手は日本の大企業との商業契約を引き寄せることが多いからだ。会長はそういったビジネスを非常に注視しており、生かしたいと望んでいる」と続けた。

「戦術的には、左足をより生かすために右サイドからスタートすることを好む（だが逆サイドでもプレーする）。だが、右足もうまく、まだ改善の余地も大きい」

　キム・ミンジェの後釜として板倉滉や伊藤洋輝への関心が報じられてきたナポリだが、久保の名前は以前もイタリアメディアの報道に挙がっていた。日本人選手の獲得を口にしてきたデ・ラウレンティス会長は、久保の獲得に本腰を入れるのか。進展に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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