3点リードも1点差に詰め寄られる
[J1第15節]神戸 3-2 FC東京/5月27日/ノエビアスタジアム神戸
昼下がりの神戸市営地下鉄海岸線。クリムゾンレッドのレプリカユニホームを着た人たちからは「出るかな」「見たいなぁ」「ベンチには入っとう」と言った声がもれ聞こえた。
アンドレス イニエスタが退団を発表した直後の公式戦。首位・神戸とタレント揃いの10位・FC東京という好カードだが、それ以上に世界的なスター選手の動向に注目が集まっていた。
試合はFC東京が良い入り方を見せた。アルベル監督が「最初の10分、15分は良かった。集中した形でスタートできた」と振り返ったように、両ウイングの渡邊凌磨と仲川輝人を軸に、神戸陣内に押し込む場面を作ることができた。
だが、その後は神戸が流れを引き寄せる。前線からの激しいプレッシングと大迫勇也を軸にした速い攻撃でリズムを掴むと、20分に先制点が生まれる。
左ウイングの汰木康也が長友佑都をかわしてクロスを上げると、ニアサイドの森重真人の頭をかすめて流れたボールは中央へ。やや軌道が変わった難しいボールを武藤嘉紀が右足アウトできっちり合わせてゴールへと叩き込んだ。
41分には、FC東京のGKヤクブ・スウォビィクのフィードミスを初瀬亮が突いて、すかさず武藤とのパス交換で抜け出す。初瀬の折り返しに反応した大迫がヒールキックで流し込んで追加点を奪った。
「サコ(大迫)のゴールは自分たちがずっとキャンプからやっている形」(吉田孝行監督)で加速した神戸は、44分にダメ押しの3点目を挙げる。本多勇喜のボール奪取から大迫へつなぎ、大迫が質の高いスルーパスを送って武藤が抜け出し、GKとの1対1を冷静に制した。
昼下がりの神戸市営地下鉄海岸線。クリムゾンレッドのレプリカユニホームを着た人たちからは「出るかな」「見たいなぁ」「ベンチには入っとう」と言った声がもれ聞こえた。
アンドレス イニエスタが退団を発表した直後の公式戦。首位・神戸とタレント揃いの10位・FC東京という好カードだが、それ以上に世界的なスター選手の動向に注目が集まっていた。
試合はFC東京が良い入り方を見せた。アルベル監督が「最初の10分、15分は良かった。集中した形でスタートできた」と振り返ったように、両ウイングの渡邊凌磨と仲川輝人を軸に、神戸陣内に押し込む場面を作ることができた。
だが、その後は神戸が流れを引き寄せる。前線からの激しいプレッシングと大迫勇也を軸にした速い攻撃でリズムを掴むと、20分に先制点が生まれる。
左ウイングの汰木康也が長友佑都をかわしてクロスを上げると、ニアサイドの森重真人の頭をかすめて流れたボールは中央へ。やや軌道が変わった難しいボールを武藤嘉紀が右足アウトできっちり合わせてゴールへと叩き込んだ。
41分には、FC東京のGKヤクブ・スウォビィクのフィードミスを初瀬亮が突いて、すかさず武藤とのパス交換で抜け出す。初瀬の折り返しに反応した大迫がヒールキックで流し込んで追加点を奪った。
「サコ(大迫)のゴールは自分たちがずっとキャンプからやっている形」(吉田孝行監督)で加速した神戸は、44分にダメ押しの3点目を挙げる。本多勇喜のボール奪取から大迫へつなぎ、大迫が質の高いスルーパスを送って武藤が抜け出し、GKとの1対1を冷静に制した。
前半3-0。否が応でも高まるのはイニエスタ出場への期待。12節・横浜FC戦では3-0の展開でイニエスタが64分に投入されている。あと20分ほど3点リードを守れれば、イニエスタが出る可能性はありそうだった。
だが、59分にFC東京が1点を返す。徳元悠平のFKを神戸が壁でブロックしたものの、その後の競り合いで山川哲史の手にボールが当たってPKを献上してしまう。それをディエゴ・オリヴェイラに決められて3-1になった。
息を吹き返したFC東京は攻撃のギアを上げ、神戸は守勢に回る展開。さらに70分に山川が負傷退場というアクシデントにも見舞われる。3回の交代回数のうち、1回は山川と尾崎優成の交代に使うことになった。
3-1のまま試合は進み、神戸は78分に前線からの守備に定評がある井出遥也と“一発”があるジェアン・パトリッキを送り込む。残された交代回数は1回。85分には汰木がハンドでPKを与え、ペロッチに決められて3-2に。そして90分+2分にリンコンを投入したことで、イニエスタ出場の可能性はゼロになった。
試合後、古巣相手に2ゴールと大活躍した武藤はこんなコメントを残している。
「(イニエスタに)出てくれればいいなと思っていました。自分たちで自分たちの首を絞めるじゃないですけど、少し落としてしまって、今日はギリギリ勝てた感じです。(イニエスタには)少し申し訳なかったなと思います」
退団会見でイニエスタのラストゲームは19節・札幌戦になると告げられた。残されたリーグ戦は4試合。ルヴァンカップ1試合と天皇杯1試合を入れてもわずか6試合である。今のところ、出場が確実なのは6月6日のFCバルセロナ戦くらい。残り1か月間、彼が出るか出ないかという話題は続きそうである。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
【PHOTO】神戸の出場15選手&監督の採点・寸評。2得点の武藤は守備でもハードワーク。勝点3の影の功労者は…
【PHOTO】スタジアムを華やかに彩るヴィッセルセレイアを特集!
【PHOTO】今年もコラボパフォーマンス披露!スタジアムを盛り上げたコンサドールズ&チアグランパス!
だが、59分にFC東京が1点を返す。徳元悠平のFKを神戸が壁でブロックしたものの、その後の競り合いで山川哲史の手にボールが当たってPKを献上してしまう。それをディエゴ・オリヴェイラに決められて3-1になった。
息を吹き返したFC東京は攻撃のギアを上げ、神戸は守勢に回る展開。さらに70分に山川が負傷退場というアクシデントにも見舞われる。3回の交代回数のうち、1回は山川と尾崎優成の交代に使うことになった。
3-1のまま試合は進み、神戸は78分に前線からの守備に定評がある井出遥也と“一発”があるジェアン・パトリッキを送り込む。残された交代回数は1回。85分には汰木がハンドでPKを与え、ペロッチに決められて3-2に。そして90分+2分にリンコンを投入したことで、イニエスタ出場の可能性はゼロになった。
試合後、古巣相手に2ゴールと大活躍した武藤はこんなコメントを残している。
「(イニエスタに)出てくれればいいなと思っていました。自分たちで自分たちの首を絞めるじゃないですけど、少し落としてしまって、今日はギリギリ勝てた感じです。(イニエスタには)少し申し訳なかったなと思います」
退団会見でイニエスタのラストゲームは19節・札幌戦になると告げられた。残されたリーグ戦は4試合。ルヴァンカップ1試合と天皇杯1試合を入れてもわずか6試合である。今のところ、出場が確実なのは6月6日のFCバルセロナ戦くらい。残り1か月間、彼が出るか出ないかという話題は続きそうである。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
【PHOTO】神戸の出場15選手&監督の採点・寸評。2得点の武藤は守備でもハードワーク。勝点3の影の功労者は…
【PHOTO】スタジアムを華やかに彩るヴィッセルセレイアを特集!
【PHOTO】今年もコラボパフォーマンス披露!スタジアムを盛り上げたコンサドールズ&チアグランパス!