「わずか数秒だったけど、カメラに収めたんだ」
5月16日に開催されるチャンピオンズリーグ準決勝・第2レグ、インテル対ミランを前に、18年前の2005年に撮影された1枚の写真が話題になっている。マルコ・マテラッツィがマヌエル・ルイ・コスタの肩に右ひじを乗せている姿を、背面から撮影した1枚だ。
その写真を撮影したのは、現在『AFP』通信の編集者として働くミラノ出身のステーファノ・レランディーニ氏。当時は、ロイター通信のカメラマンとしてサン・シーロで取材していた。
2004-05シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝で実現したインテルとミランのミラノ・ダービー。第1レグはヤープ・スタムとアンドリー・シェフチェンコのゴールでミランが2-0で先勝すると、第2レグでも30分にシェフチェンコがゴールを決めてミランが2試合合計3-0とリードを広げる。
逆転には4ゴールが必要なインテルは、71分にエステバン・カンビアッソがネットを揺らすが、しかし直前のプレーでフリオ・クルスがミランGKのジダにファウルをしていたため取り消された。
この直後、インテリスタが陣取るゴール裏から多くの発煙筒がピッチに投げ込まれ、そのひとつがGKジダの肩に直撃。ピッチ上を含むスタジアム全体が混乱に見舞われて試合はそのまま打ち切りに。UEFAの裁定により、この一戦は3-0でミランの勝利となった。
あの1枚は、多くの発煙筒が投げ込まれたこの時に撮影されたものだ。撮影者のレランディーニは英紙『The Guardian』や放送局『BBC Sport』の取材で、当時をこのように振り返っている。
その写真を撮影したのは、現在『AFP』通信の編集者として働くミラノ出身のステーファノ・レランディーニ氏。当時は、ロイター通信のカメラマンとしてサン・シーロで取材していた。
2004-05シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝で実現したインテルとミランのミラノ・ダービー。第1レグはヤープ・スタムとアンドリー・シェフチェンコのゴールでミランが2-0で先勝すると、第2レグでも30分にシェフチェンコがゴールを決めてミランが2試合合計3-0とリードを広げる。
逆転には4ゴールが必要なインテルは、71分にエステバン・カンビアッソがネットを揺らすが、しかし直前のプレーでフリオ・クルスがミランGKのジダにファウルをしていたため取り消された。
この直後、インテリスタが陣取るゴール裏から多くの発煙筒がピッチに投げ込まれ、そのひとつがGKジダの肩に直撃。ピッチ上を含むスタジアム全体が混乱に見舞われて試合はそのまま打ち切りに。UEFAの裁定により、この一戦は3-0でミランの勝利となった。
あの1枚は、多くの発煙筒が投げ込まれたこの時に撮影されたものだ。撮影者のレランディーニは英紙『The Guardian』や放送局『BBC Sport』の取材で、当時をこのように振り返っている。
「インテルのファンは、カンビアッソのゴールの取り消しに怒っていた。あの判定で状況は一変した。私は幸運にも反対側のゴール裏にいたから無事だったが、向こう側にいた同僚が心配になった」
「スタンドがパニックになっていた。まるで戦争のようだった。それでも、この雰囲気と何が起きているのかをカメラに収めようと思ったんだ」
「誰もが発煙筒や煙に気を取られていた。その時、ピッチ中央である光景を目にしたから足を止めたんだ。それはマテラッツィとルイ・コスタの姿だった。不思議な組み合わせだと思ったよ。あまり評判のよくないマテラッツィと、穏やかなで詩的なプレーをするルイ・コスタだったから。そしてマテラッツィがルイ・コスタの肩に肘を乗せてね。わずか数秒だったけど、カメラに収めたんだ」
「私はあの日、800~900枚の写真を撮っていて、マテラッツィとルイ・コスタのシーンは50枚ほどあった。だけど、2人のああした写真は1枚だけだった。あの時のマテラッツィとルイ・コスタを収めた写真は世に数多くあるけど、肩に肘を乗せた様子を正確に捉えたのは私だけだったみたいだ」
その1枚は、18年後の現在でも各メディアで取り上げられてる。
その事実について聞かれたレランディーニ氏は、「多くの人に気に入ってもらえてうれしいし幸せだよ。検索してみると、あの写真がTシャツやポスターなどになっているみたいだね。先日、マテラッツィもSNSでアップしていたようだ。ただ、あの写真に私の名前がクレジット表記されないのは、少し残念に思う。匿名の誰かが撮影した1枚だと思われるからね。それでも、あれを撮ったのは誰か、私は分かっているよ」とコメント。こう続けている。
「あの写真は自分でプリントしたことも、額縁に入れて飾ったこともない。でも今度、あの写真がプリントされたTシャツを、娘にプレゼントしようと思っているよ」
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
「スタンドがパニックになっていた。まるで戦争のようだった。それでも、この雰囲気と何が起きているのかをカメラに収めようと思ったんだ」
「誰もが発煙筒や煙に気を取られていた。その時、ピッチ中央である光景を目にしたから足を止めたんだ。それはマテラッツィとルイ・コスタの姿だった。不思議な組み合わせだと思ったよ。あまり評判のよくないマテラッツィと、穏やかなで詩的なプレーをするルイ・コスタだったから。そしてマテラッツィがルイ・コスタの肩に肘を乗せてね。わずか数秒だったけど、カメラに収めたんだ」
「私はあの日、800~900枚の写真を撮っていて、マテラッツィとルイ・コスタのシーンは50枚ほどあった。だけど、2人のああした写真は1枚だけだった。あの時のマテラッツィとルイ・コスタを収めた写真は世に数多くあるけど、肩に肘を乗せた様子を正確に捉えたのは私だけだったみたいだ」
その1枚は、18年後の現在でも各メディアで取り上げられてる。
その事実について聞かれたレランディーニ氏は、「多くの人に気に入ってもらえてうれしいし幸せだよ。検索してみると、あの写真がTシャツやポスターなどになっているみたいだね。先日、マテラッツィもSNSでアップしていたようだ。ただ、あの写真に私の名前がクレジット表記されないのは、少し残念に思う。匿名の誰かが撮影した1枚だと思われるからね。それでも、あれを撮ったのは誰か、私は分かっているよ」とコメント。こう続けている。
「あの写真は自分でプリントしたことも、額縁に入れて飾ったこともない。でも今度、あの写真がプリントされたTシャツを、娘にプレゼントしようと思っているよ」
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部