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自分だけ不合格、入学後も出番は少なく…「負けっぱなしは嫌だ」流経大柏の田中ショーン涼太が紡ぐ成り上がりストーリー

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2023年05月09日

名古屋の貴田遼河は同級生

昌平戦で2得点の田中。流経大柏を今季リーグ戦初勝利に導いた。写真:安藤隆人

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 プレミアリーグEAST第5節・流通経済大柏対昌平の一戦で、ついに流経大柏が今季リーグ戦初白星を手にした。

 これまで3分1敗と、内容では相手を上回る試合が多いなかでも、勝ちきれずに勝点3を掴めないでいた。調子は決して悪くないし、チームの伝統でもある前線からの激しいプレス、切り替えの速さは表現できている。あとは結果のみの状況で、技術レベルの高い昌平に2-0の勝利を収め、悲願の勝点3を積み上げることに成功したのだった。

 この試合で勝利の立役者となったのが、右サイドハーフを務める田中ショーン涼太だ。田中は43分、FW柚木創の右CKにニアサイドでドンピシャヘッドで合わせて先制点を叩き込むと、83分にはMF渡邊和之の左からのクロスをファーサイドで待ち構えて、右足インサイドでダイレクトシュートを突き刺した。

 2ゴールの活躍はもちろんのこと、土砂降りの雨の中でもスピードに乗ったドリブルでサイドを切り裂いたり、激しい球際の守備と身体をねじ込んでのボール奪取の上手さを見せたりと、強度の高い守備と素早い攻守の切り替えをプレーで存分に表現していた。
 
 流経大柏のサッカーを体現する貴重な選手として、この試合でスポットライトを浴びた田中だが、その裏には序列を自らの力でひっくり返していった努力と、自分を大きく変えた危機感があった。

 FC多摩ジュニアユースでは、名古屋グランパスですでにプロデビューを飾っているFW貴田遼河、現在同じ流経大柏でプレーするMF古川結翔など、実力派揃いの同級生たちの陰に隠れる存在だった。

「貴田は何でもできる。ヘッドもできて、胸でも収められて、ドリブルもできて、シュートも上手い。本当に凄まじかった」と語るように、FWと右サイドハーフを主戦場にしていた田中にとって、同じポジションの貴田、古川の存在はなかなか超えられない壁で、中学時代はトップでの出番はあまりなかった。

 それでも「サッカーを見て本当に上手くて強いし、自分のプレースタイルにも合っていると思った。ここで成長したい」と、全国トップレベルの強豪である流経大柏への進学を強く希望した。

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