前半戦で旋風を巻き起こした勢いは、とどまるところを知らない。

　ナポリのクビチャ・クバラツケリアが再び脚光を浴びた。３月11日のセリエA第26節アタランタ戦で、ゴラッソを決めてみせたのだ。ボックス内で相手DFをフェイントで翻弄。最後はGKを含めてアタランタの８選手がエリア内にいる中で、右足のシュートを叩きこんだ。

　世界的には無名だったクバラツケリアだが、これでリーグ戦22試合の出場で11得点・11アシスト。公式戦では28試合の出場で13得点・15アシストと堂々の成績を残している。

　この活躍で、移籍サイト『Transfermarkt』の市場価値は6000万ユーロ（約84億円）に急上昇。プレミアリーグの強豪からの関心が騒がれるほどのワールドクラスにのし上がった。
 

　アタランタ戦のスーパーゴールには、ルチャーノ・スパレッティ監督も舌を巻いた。衛星放送『Sky Sport』によると、試合後に「１対１で右に左に…あれじゃディフェンダーにとっては死だね」と絶賛している。

「そしてあのフィニッシュのクオリティだ。マラドーナ級のゴールだったよ」

　かつてミランでゴールを量産した伝説的ストライカー、元オランダ代表のマルコ・ファン・バステンも、『Ziggo Sport Voetbal』でクバラツケリアのゴラッソをたたえている。

「この彼のアクションを見て、８人対１人だ。現実かと思うほどだよ。それが彼は再び素晴らしい技を見せ、ゴールを決めたんだ」

　地元でマラドーナになぞらえた“クバラドーナ”という愛称で人気を博し、あのファン・バステンをも感嘆させたクバラツケリア。悲願のスクデット、さらにチャンピオンズリーグでの躍進が期待されるナポリで、ジョージア代表アタッカーはどこまで飛躍するのだろうか。


構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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