「ボールがこぼれてきた時、ゴールへの軌道が見えた。打つことに迷いはなかった」
U-22日本代表は、神奈川キャンプ最終日の26日に湘南との練習試合に臨んだ。0-1で迎えた85分、この日最後の交代でピッチに送り出されたのが、FWの鈴木武蔵だった。
【写真】U-22日本代表 1-1 湘南
鈴木は今季、股関節と内転筋の故障で思うように出場機会を得られず。ようやく復帰した11月の天皇杯(ラウンド16/FC東京戦)で今度は左ハムストリングを痛め、そのままレギュラーシーズンを終えた。「ようやくボールを触れる状態」(手倉森監督)で合流した今合宿は、別メニュー調整で少しずつ負荷を上げてきた。練習試合の午前中もGK3人、松原健と汗を流し、なんとか実戦に出られるところまでこぎつけた。
与えられた時間は5分。4-3-3の左ウイングに入り、「怪我をしないこと、とりあえず同点に追い付くこと」を意識したという。手倉森監督から「裏に抜けたり、斜めに走って、足もとに入ったら仕掛けろ」と指示を受けた鈴木は懸命にゴールに迫った。
敗戦もちらつき始めた88分、見せ場がやってくる。アタッキングサードでルーズボールを拾うと迷わず右足を一閃。地を這うようなグラウンダーのシュートが湘南ゴールに突き刺さり、チームを救う同点弾が生まれた。鈴木は殊勲のゴールシーンをこう振り返る。
「ルーズボールが自分にこぼれてきた時、相手は引いていたし、ゴールへの軌道が見えたので、『打とうかな』と。打つことに迷いはなかったです。(抑えの効いた良いシュート?) 午前のシュート練習が功を奏したと思います(笑)。怪我と復帰の繰り返しでゴールから遠ざかっていたので、点を取れたのはすごく嬉しかった。FWはゴールが仕事ですからね」
故障でプレーできない間、同世代のFWたちの活躍に焦りがあったという。とりわけ、不在の間に台頭してきた広島の浅野にはライバル心に火をつけられた。「拓磨は途中出場でたくさん点を取っているし、優勝にも貢献している。すごく刺激になりました」。ゴールが決まった瞬間、思わずガッツポーズが飛び出したように、「俺もここにいるぞ!」「俺を忘れるなよ!」というエースの自負が滲み出ていた一撃だったように思う。
手倉森監督も試合後、「5分という時間のなかでも、やはりゴールの匂いを感じさせてくれる。(終盤の)あの時間帯で決めたことで、アタッカー陣の競争に火を付けてくれたんじゃないかなと思います」と評価した。それでも、鈴木は結果を残し続ける重要性を説く。
「さすがにこの1点じゃ満足できません。自分が目指しているところに向けて、チャンスをもらった時には毎回結果を求めていくのがFWとしてあるべき姿。アグレッシブに、自分の持ち味を最大限見せて、チャンスをモノにしたい」
【写真】U-22日本代表 1-1 湘南
鈴木は今季、股関節と内転筋の故障で思うように出場機会を得られず。ようやく復帰した11月の天皇杯(ラウンド16/FC東京戦)で今度は左ハムストリングを痛め、そのままレギュラーシーズンを終えた。「ようやくボールを触れる状態」(手倉森監督)で合流した今合宿は、別メニュー調整で少しずつ負荷を上げてきた。練習試合の午前中もGK3人、松原健と汗を流し、なんとか実戦に出られるところまでこぎつけた。
与えられた時間は5分。4-3-3の左ウイングに入り、「怪我をしないこと、とりあえず同点に追い付くこと」を意識したという。手倉森監督から「裏に抜けたり、斜めに走って、足もとに入ったら仕掛けろ」と指示を受けた鈴木は懸命にゴールに迫った。
敗戦もちらつき始めた88分、見せ場がやってくる。アタッキングサードでルーズボールを拾うと迷わず右足を一閃。地を這うようなグラウンダーのシュートが湘南ゴールに突き刺さり、チームを救う同点弾が生まれた。鈴木は殊勲のゴールシーンをこう振り返る。
「ルーズボールが自分にこぼれてきた時、相手は引いていたし、ゴールへの軌道が見えたので、『打とうかな』と。打つことに迷いはなかったです。(抑えの効いた良いシュート?) 午前のシュート練習が功を奏したと思います(笑)。怪我と復帰の繰り返しでゴールから遠ざかっていたので、点を取れたのはすごく嬉しかった。FWはゴールが仕事ですからね」
故障でプレーできない間、同世代のFWたちの活躍に焦りがあったという。とりわけ、不在の間に台頭してきた広島の浅野にはライバル心に火をつけられた。「拓磨は途中出場でたくさん点を取っているし、優勝にも貢献している。すごく刺激になりました」。ゴールが決まった瞬間、思わずガッツポーズが飛び出したように、「俺もここにいるぞ!」「俺を忘れるなよ!」というエースの自負が滲み出ていた一撃だったように思う。
手倉森監督も試合後、「5分という時間のなかでも、やはりゴールの匂いを感じさせてくれる。(終盤の)あの時間帯で決めたことで、アタッカー陣の競争に火を付けてくれたんじゃないかなと思います」と評価した。それでも、鈴木は結果を残し続ける重要性を説く。
「さすがにこの1点じゃ満足できません。自分が目指しているところに向けて、チャンスをもらった時には毎回結果を求めていくのがFWとしてあるべき姿。アグレッシブに、自分の持ち味を最大限見せて、チャンスをモノにしたい」