現地時間12月30日のプレミアリーグ第18節、リバプール対レスターの一戦は２対１でホームの前者が勝利を飾った。

　しかし、得点ボードにはなぜかリバプールの選手の名前はなかった。というのもホームチームのゴールはいずれもオウンゴールで、しかも、ともにレスターのベルギー代表DF、ワウト・ファースによるものだったのだ。

　試合は、前半４分にキアナン・デュースバリー＝ホールのゴールで先制し、アウェーのレスターが最高のスタートを切る。

　しかし、38分だった。リバプールのトレント・アレクサンダー＝アーノルドのグラウンダーのクロスをニアサイドでファースがキックミス。ボールはＧＫの頭上を越えて自陣のネットに吸い込まれてしまう。
 

　不運はさらに続く。そのゴールからわずか７分後、今度はダルウィン・ヌニェスのシュートがポストを直撃し、跳ね返ったボールをクリアしきれずにまたもファースが自らゴールに押し込み、逆転弾をマークしてしまったのだ。

　プレミアリーグの歴史においても、同一選手が１試合で２つのオウンゴールを記録したのは、1999年のジェイミー・キャラガ－（当時リバプール）、2003年のマイケル・プロクター（当時サンダーランド）、2013年のジョナサン・ウォルターズ（当時ストーク）の３例のみ。ファースは極めてレアな記録に並んだことになる。

　24歳のベルギー代表DFは、今シーズン開幕前にレスターに1700万ユーロ（約23億8000万円）で加入し、その後はすぐにレギュラーに定着。対人戦に強いCBとして注目を集め、出場機会こそなかったものの、先日まで行なわれていたカタール・ワールドカップのメンバーにも選出されていた。

　前途洋々な新鋭CBにとって、決して忘れることのできない一夜になったことだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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