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「強豪に戻したい気持ちはありますか?」の質問に、国見伝統の10番を背負う男はきっぱりと答えた【選手権】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2022年12月30日

「サッカーが面白い、ここなら成長できると思った」

新たな国見像を提示する北村。チームアタックの中軸を担う。写真:浦正弘

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[高校選手権1回戦]国見 1(6PK5)1 北海/12月29日(木)/ニッパツ三ツ沢球技場

 12年ぶりの選手権出場を果たした伝統校・国見が、苦しみながらも1回戦を突破した。

 戦後最多タイの選手権優勝6回を誇り、2000年度には三冠(インターハイ、国体、選手権)を達成するなど、高校サッカーファンならお馴染みの黄と青の縦縞ユニフォーム。だが、ファンと言っても、昔ながらの高校サッカーファンと記すべきかもしれない。

「正直、国見が相当強かった印象は僕ら世代ではなく、お父さん世代のほうが相当深いと思っています。僕はただ練習参加をした時に木藤(健太)監督がするサッカーが面白い、ここなら成長できると思って入りました」

 三重県からやってきた10番の北村一真は、黄と青との縦縞に憧れたのではなく、「今」を見て長崎に行く決意をしたとはっきりと語る。

 北村が考える国見のサッカーとは、立ち位置を意識し、チームとしてボールを握って相手を動かしながら、積極的な縦パスとサイドからの崩しでゴールを射抜くサッカーだ。彼はこのサッカーの完成度を上げ、ボランチとして成長するためにここにやって来た。
 
 1年時からレギュラーを張り、2年時にはかつて大久保嘉人や城後寿、徳永悠平らが背負った10番を託された。最初は大きなプレッシャーを感じたと話すが、「自分は自分で新しい国見の10番としてやっていこうと思えた」と、高3になると国見に入った時と同じ気持ちで、チームの勝利と自身の成長にフォーカスすることができたという。

「昔の国見を知ってくれている人たちから応援していただけるのは本当に嬉しいし、これまでの国見を築き上げてくださった人たちには尊敬の気持ちはあります。だからこそ、僕らは自分たちのサッカーをして、『昔の強かった国見の復活』ではなくて、『新しい国見』を見せたいんです」

 古豪復活ではなく、新しい自分たちを見せたい。彼らはそう強く願って今季を戦い、北村もその中心選手として強い意志を持ってプレーし続けた。

 そして迎えた、選手権予選決勝。台頭著しい創成館を相手に後半のラストプレーでFW利根悠理(3年)が劇的な決勝点を奪い、12年ぶりの本大会行きを決める。地元の国見町の人たちはもちろん、全国の国見ファンが沸きに沸いた。その反響の大きさに「正直驚いています」と北村は本音を吐露し、「僕らにとっては初出場と同じ。自分たちのやってきたことを信じてやり抜きたい」と続けた。
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