• トップ
  • ニュース一覧
  • 日本代表の「致命的な弱点」がW杯で浮き彫りに。それでも鎌田大地や久保建英らが掲げる「主導権を握るサッカー」を実現するには?

日本代表の「致命的な弱点」がW杯で浮き彫りに。それでも鎌田大地や久保建英らが掲げる「主導権を握るサッカー」を実現するには?

カテゴリ:日本代表

白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)

2022年12月07日

「日本はまだ世界のトップレベルではない」と長友

久保(左)や鎌田(右)は今大会、チームのために自分を犠牲にする我慢を受け入れて戦っていた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

画像を見る

 日本代表はカタールW杯で確実に大きな爪痕を残した。優勝経験のあるドイツ代表とスペイン代表に逆転勝ちして「死の組」を首位通過し、ラウンド16でも前回準優勝のクロアチア代表を相手にしてもPK戦の接戦まで持ち込んだ。
 
 その最大の原動力となったのは、間違いなくディフェンス力だ。最も仕様頻度が高かった3-4-2-1システムは、守備時に5-4-1に可変してリトリートでブロックを形成。多少崩されてもDF陣が身体を投げ出して防いだ。長友佑都は「引いて守る戦い方は通用した」、田中碧は「あのやり方なら世界を相手にしても守れることが分かった」と語っている。
 
 一方で、オフェンス面には多くの課題が残った。今大会の全5ゴールの内訳は、ロングボールからが2点で、ポゼッションから、ショートカウンターから、セットプレーからがそれぞれ1点だった。実質5バックの守備重視のシステムにしていた関係もあるが、それは「強豪国を相手に主導権を握るのが難しい」と森保一監督が判断したゆえだ。
 

 日本サッカーが目指す「ポゼッションで主導権を握って崩し切るサッカー」は、実はほとんど通用していなかった。実際、コスタリカ戦とクロアチア戦は比較的ボールを握る展開になったが、攻撃はむしろ停滞。その点について例えば長友は、クロアチアに敗れた翌日に次のように語っていた。
 
「そこが日本サッカーのこれからの大きな課題です。カウンター攻撃のベースはできてきたが、今後トップを目指す上では引いた相手をどう崩していくか。冷静に考えてドイツとスペインには勝ったが、彼らを相手にボールを握って圧倒的に勝つ力はまだ日本にはありません。そこは認めないといけない。日本はまだ世界のトップレベルではないです。今の日本サッカーの限界。とくに攻撃面ではやるべきことが多い」
 
 他の選手たちも長友の意見に同調する。とりわけ攻撃陣は自分の個性をある程度は犠牲にしながら戦っていただけに、未来に向けてはそれぞれに思うところがあった。
 
「あれだけの強豪国を相手にすると、まだ(守備的な)難しい試合になる。今回のやり方で勝っても先はない。決勝トーナメント進出が目標なら今のままでいいけど、その先を目指すなら間違いなく今のままではいけない」(鎌田大地)
 
「コスタリカ、クロアチアとボールを少し持たしてくれた相手に対して、アイデアがなかった。やっぱり強豪国相手にこのワールドカップという舞台で、90分間しっかりボールを保持して勝ちたいというのは理想。この大会でできた粘り強い守備をベースにしながら、理想を追いかけるのがいいかなと思う」(堂安律)
 
「良く言えばチームのためにやることはやれたが、悪く言えば自分のやりたいことはやれなかった。『個』を押し通すくらいの力が自分にはまだなかった。自分の見積もりの甘さというか、僕の今の状態なら押し通せるだけの『個』があるだろう、認めてもらえるだろうと思っていた自分の勘違いだった」(久保建英)
 
【関連記事】
【森保ジャパンW杯通信簿】最高評価の「S」に輝いたのは?奮闘したCBや軸を担ったボランチら全26選手を査定
「ゲームチェンジャー」を欠いた大一番の日本代表。久保建英の欠場も痛かった【W杯】
「読みが半端ない」「予言者か」中村俊輔の“的確すぎる”PK戦解説にネット驚嘆!【W杯】
「4年間なにしてたの?」城彰二が敗退した森保ジャパンに物申す!最後まで克服できなかった問題点を指摘 「全く見られない」【W杯】
話題沸騰の“クロアチアの女神”が現地参戦!日本サポと交流する様子もインスタで公開【W杯ラウンド16】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ