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巧さ、華麗さ、クレバーさだけでなく、泥臭さでも魅せた香川――ブレーメン 1-3 ドルトムント

カテゴリ:海外日本人

サッカーダイジェストWeb編集部

2015年11月01日

徹底的にDFラインの裏を狙ってドルトムント公式戦5連勝!

 10月31日、ブンデスリーガ第11節でドルトムントは敵地でブレーメンと対戦。3-1で勝利し、リーガ3連勝、公式戦では5連勝を飾った。
 
 序盤からライン間を狭くして守りを固めるホームチームに対し、ドルトムントはわずかなスペースを突いてパスを繋ぎ、何とかゴールへの道を拓こうと試みる。香川も縦に広く動き、相手DFラインの裏まで抜けてチャンスを生み出そうとした。
 
 試合が動いたのは9分。ギュンドアンのスルーパスを受けたムヒタリアンがゴール右側から中央に入れると、ボールはGKヴィートバルトに当たって逆サイドに流れ、これをロイスが詰めてドルトムントが先制に成功した。
 
 早々にリードしたことで、以降のドルトムントは落ち着いてプレー。引いて守るブレーメンに対しては、無理に仕掛けることなく、最終ラインで左右に広くボールを動かしながら、相手の隙を探し続けた。
 
 一方のブレーメンは、左SBのシュテルンベルクのオーバーラップが攻撃面でのチャンスに繋がり、FWウジャーにボールが渡ると得点の可能性がアップ。そしてMFからのダイレクトパスでスピーディーな攻撃を仕掛けた際には、ドルトムントDF陣を慌てさせた。
 
 そんなホームチームがこの試合で最も高度なプレーを見せたのが32分。バルテルス→グリリチュ→ユヌゾビッチ→バルテルスと鮮やかにダイレクトでボールを繋ぎ、バルテルスのマイナスに折り返したパスをグリリチュがシュート→相手DFが撥ね返したところをウジャーが詰めて同点に追いついたプレーだ。
 
 しかし、ブレーメンはこうした効果的な攻撃が少なすぎた。時間の経過とともに全体的にプレーが単調となり、選手の動きも直線的で、ドルトムントに脅威を与え続けることはできなかった。
 
 そして44分、彼らにとって悔やまれる失点場面が訪れる。クリアボールを香川に拾われ、左サイドからフンメルスにクロスを入れられると、ムヒタリアンのダイビングヘッドによる勝ち越しゴールを許してしまったのだ。
 
 同点で折り返せなかった痛恨のブレーメンとは対照的に、ドルトムントは楽になった。後半開始直後から、何度かオーバメヤンが得点機を得ながらもこれを逸したが、ギュンドアン、フンメルスらのロングパスで相手DFラインの裏を突く攻撃は後半も効果的で、主導権を握り続けた。
 
 72分には、ライン間が間延びしてしまっていたブレーメンに対し、ロイスが空いたスペースに走り込むと、ムヒタリアンがスルーパスを通して、これがダメ押しの3点目となった。
 
 9節マインツ戦(2-0)から、リーガ、ヨーロッパリーグ(EL)、国内カップと公式戦で高い得点力(5試合で20点!)を誇りながら5連勝を飾ったドルトムント。今後もハードスケジュールは続くが、開幕直後の好調さを取り戻しているようだ。
 
 香川は前述の通り、前半途中までは相手陣内の深くに入り込む動きを見せたが、その後は少し引いた位置で、そして中盤以降はゴールに近い位置でチャンスメイクに勤しんだ。
 
 印象的だったのは守備面でのハードワークで、2点目を生んだクリアボールを奪ったプレーの他、25分にはブレーメンのMFフリッツがドリブルでゴールを迫るのを自陣ペナルティエリアまで追いかけていき、スライディングでシュートをブロックした。
 
 ゴール、ラストパス、ドリブルといった巧さ、華麗さ、クレバーさを漂わせるプレーだけでなく、泥臭い身体を張った動きでもチームの勝利に貢献した香川の姿からは、連戦にもかかわらず、心身の充実ぶりが感じられた。

オーバメヤンが複数の決定機を外したのに対し、ロイス(写真右)はしっかりとチャンスを決めて2得点。彼の復調はバイエルンを追いかけるチームにとって、何よりも非常に大きい。 (C) Getty Images

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リーガ、EL、国内カップと、連続でスタメン出場を続けている香川だが、コンディション面で問題はなさそうだ。 (C) Getty Images

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