イングランドサッカー協会は11月10日、カタール・ワールドカップ（W杯）を戦う同国代表のメンバー26人を発表。ハリー・ケイン（トッテナム）やラヒーム・スターリング（チェルシー）らお馴染みの面々が順当に選出されるなか、当落線上から大舞台への切符を勝ち取ったのが、トレント・アレクサンダー＝アーノルド（リバプール）だ。

　24歳の右SBは圧倒的な攻撃力を持つ一方で、守備の脆弱性が目に付き、同じポジションの人材も豊富とあって、ガレス・サウスゲイト監督のチームに入るか否かが注目を集めていた。実際、マンチェスター・ユナイテッドのOBガリー・ネビル氏は先日、「今この瞬間、ガレスが彼を起用してワールドカップのノックアウトゲームに臨めるとは思えない」と訴えていた。

　ただ、リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督の意見は全く異なる。英衛星放送『Sky Sports』によれば、「ガリー・ネビルがビッグゲームではプレーできないと発言したと聞いたよ。しかし、トレントはすでに決勝戦や守備をしなければならない重要な試合で何度も勝利している」と、真っ向から反論している。
 

「例えば、昨年のチェルシーとの決勝戦（リーグカップとFAカップ）は、非常に激しい試合だった。ワールドカップで対戦するよりも優れたワールドクラスの選手とやっているのだから、間違いない。よく守っていたよ。なぜこのような議論をするのか分からない。

　ガレスはトレントの存在をとても喜んでいると思う。トレントはとても冷静だ。彼は自分のプレーをし、向上しようとし、成長しようとする。もし落選したら、がっかりしていただろうね」

　クロップ監督はまた、W杯は世界中が注目するビッグイベントゆえに、自軍の選手たちの状況をすぐに把握できるとも語った。

「ワールドカップでは、全ての試合を見られる。誰がプレーしているか、していないのか、ニュースで全ての情報を得られる。普通の国際試合、例えばブラジルの試合では、情報を得るのは難しいので、選手から教えてもらう必要がある。それは我々が必ず取らなければいけないコンタクトだ。勝っている時は、選手たちのWhatsAppグループは大騒ぎだよ」

　アレクサンダー＝アーノルドは、クロップとサウスゲイト、両指揮官の期待に応える活躍を見せ、一部からの批判を一蹴できるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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