[J１第34節]FC東京２—３川崎／11月５日／味の素スタジアム

　FC東京はJ１第34節で川崎フロンターレに２－３で敗戦。14勝７分13敗の勝点49、６位で2022年シーズンを終えた。

　アルベル監督のもと、新しいスタイルのサッカーに挑んだ一年だった。押し気味に展開しながら敗れた悔しい「多摩川クラシコ」の後に、取材に応じた選手からの口から、課題と手応えが交錯した。

　守備的MFとして攻守に奔走した東慶悟は「ちょっとしたミスや、集中力、最後に勝負を分けるのはそこ。勝負所が課題。僕自身もっとこだわってやっていきたい」と悔しがった。

　ただ、「チームとして、開幕から自分たちがやりたいことは、確実にできている部分もある。１年ではすべて解決できないし、２年、３年、ずっとやっていかなければならないので。ブレずに、みんなが信じてやっていくしかない」として、「スタイルという意味では明らかに変わっている。その意味で手応えはある」と振り返った。

　また、スタートは右SB、66分以降は３バックの右に入り奮闘した中村帆高は、競り負けた川崎との“差”を独特の言い回しで表現する。
 

「サッカーの神様がついているような。こういうチームにつくのだなと。言葉では言い表わせないが、ああいう風に泥臭く行って、得点につながるし。クロスが結果的に（決勝点の）オウンゴールだけど、入っちゃうし、でもそれも実力」

　そして、「そこの差が何かはまだ分からないけど、今の川崎と東京の差かなと思った。細かいところだと思うが、もう一回チームとしてやっていかないといけない」と指摘した。

　さらに、CBとしてチームを支えた木本恭生は失点の「やられ方とか、時間帯が悪かった」として、「細かいところ」に課題があるとコメント。「攻撃の最後の形や、守備の最後のやられ方は修正が必要」と振り返る。

　一方、「ボールをつなぎながら相手のコートまで行くのは成長した部分。そこは自信を持って」として、「結果は負けてしまったが、成長はしていると思うので、自信を持って来シーズンに臨みたい」と前を向いた。

　キャプテンの森重真人は試合後のセレモニーで、「FC東京のユニホームを着る重みと誇りを感じられるチームにしていきたい」と決意を語った。さらなる飛躍に向けて、チームはつかの間のオフシーズンに入る。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

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