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連載|熊崎敬【蹴球日本を考える】高確率でゴールに——「懐を取る」鹿島のサイドアタック

カテゴリ:Jリーグ

熊崎敬

2015年10月12日

パスで崩す右サイドと、ドリブルでえぐる左サイド。

柏をトータル6-2で退け、ナビスコカップ決勝進出を決めた鹿島。敵の“懐を取る”サイドアタックが効果的だった。 (C) J.LEAGUE PHOTOS

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 ネルシーニョ率いる神戸を2試合合計6-2と圧倒。鹿島が3年ぶり6度目のナビスコカップ優勝に王手をかけた。
 
 カシマが舞台となった第2戦は、前半から神戸が積極果敢に攻めに出る。だが、終わってみれば4-1。第2ステージで首位争いを繰り広げる鹿島が、地力の差を見せつけた格好となった。
 
 4つのゴールを振り返ると、1点目と3点目がサイドアタックから生まれた。
 
 1点目は右サイドでのスローインから遠藤、赤崎と細かくつなぎ、ゴール前でフリーになった中村が落ち着いて流し込む。
 
 3点目は左サイドの山本が好プレーを見せた。
 カウンターの縦パスから裏に抜けると、簡単には折り返さず、ドリブルでペナルティエリアに侵入する。ボールはマーカーの岩波に奪われたが、その岩波が体勢を崩してゴール前の金崎に“アシスト”。金崎の、この日2点目のゴールが決まった。
 
 単刀直入に敵の背後を取るのが鹿島の攻めの怖いところだが、中央を迂回するサイドアタックも非常によく練られている。
 
 右サイドは左利きの遠藤が起点となり、ショートパスを巧みにつないでペナルティエリア奥深くに潜り込む。
 
 一方、左サイドはSBの山本が印象深い働きを見せている。
 大胆にタッチライン際を駆け上がり、そこからペナルティエリアを深くえぐることで好機を創り出す。神戸との準決勝では敵地での第1戦でも、同じような形から山村の先制弾を演出した。
 
 パスで崩す右と、ドリブルでえぐる左。攻略法は異なるが、その狙いはペナルティエリア奥深くに侵入するという点で一致している。それは敵の懐を取る、もしくは急所を突くと表現してもいい。鹿島というチームは、この懐を取る術に長けている。ニアポストに近づくほど、ゴールの確率は高まっていく。
 
 精度の高い鹿島の攻めを見ていると、日本代表のサイドアタックは何とかならないものか、と言いたくなる。
 
 埼玉スタジアムでのカンボジア戦は、敵の懐を幾度となく取っているのに同じタイミング、同じ球質のクロスを送るばかり。簡単に敵に弾き返されていた。これでは懐を取っている意味がない。
 
 鹿島のサイドアタックが高い確率でゴールにつながるのは、選手たちが懐を取った利点をしっかりと理解しているからだ。ここを攻略すると、マークが勝手にずれていき、ゴール前の味方がフリーになる。そのことを知る彼らは一本調子でクロスを上げたりせず、丁寧にラストパスを出す。
 
 練習時間が格段に違うとはいえ、この点では日本代表が鹿島に学ぶべきではないだろうか。
 
取材・文:熊崎敬
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