【回想】1958年W杯以来の大舞台へ――ウェールズ、半世紀を超える予選敗退の軌跡

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェストWeb編集部

2015年10月11日

失望、諦め、悔しさ…ネガティブな要素が溢れる長い歴史…。

初のEURO予選突破、そして58年W杯以来のメジャーイベント出場を達成したウェールズ。ここまでの道のりは険しく、長いものだった。 (C) Getty Images

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 10月10日、EURO2016予選でボスニア・ヘルツェゴビナに0-2で敗れたウェールズだったが、イスラエルがキプロスに敗れたことで2位以内を確定させ、来年の本大会(フランスで開催)出場を決定した。
 
 初参加した1964年大会から14回目にしてようやく予選を突破したウェールズは、メジャーイベント自体が、1958年のスウェーデン・ワールドカップ以来。58年目にして沈黙は破られることになった。
 
 さて今予選のウェールズで、最も存在感を発揮したのは、言うまでもなくレアル・マドリーでプレーするガレス・ベイルだ。今予選ここまで、ウェールズの総得点9点のうち6点をひとりで挙げてきた。
 
 マドリーでは、そのプレーが「独りよがり」だと批判されてきたベイルだが、ウェールズでは絶対的な存在。ウェールズはベイルのチームであり、チームメイトは彼を自由にプレーさせ、彼を活かすことを心がけてきた。実際、そうすることで今回の結果を得たのである。
 
 もっとも、ベイルは王様の椅子の上であぐらをかいているわけではなく、そのプレーはもちろん、誰よりも熱いハートでもチームを牽引してきた。
 
 クリス・コールマン監督も「ベイルは誰よりもウェールズ代表のメジャーイベント出場にこだわっている。その思いに、チームメイトは引っ張られてきた」と認めている。
 
 偉大な“王様”によって、歴史の扉を開いたウェールズ。ベイルの存在は、58年にスウェーデンで偉大なる一歩を刻んだチームの中心だったジョン・チャールズ(ユベントスのレジェンドでもある)と並んで、母国のサッカー史において永遠と語り継がれる存在とことだろう。
 
 では、ウェールズが新たな歴史の創成に臨む前に、ここではジョン・トシャック、イアン・ラッシュ、マーク・ヒューズ、ネビル・サウスオール、ディーン・ソンダース、ガリー・スピード、ライアン・ギグスといった世界レベルの攻守のタレントを擁しながらも、敗北を繰り返してきたこの国の各大会予選の軌跡を辿ってみよう。
 
 これは、失望、諦め、悔しさ……ネガティブな要素が溢れる長い長い歴史である。
 
◎ワールドカップ
◇1958年スウェーデン大会
本大会:ベスト8(1勝3分け1敗)※プレーオフ1試合含む
予選:
 グループリーグではチェコスロバキアに次ぐ2位。本来ならこれで予選敗退のはずが、アジア・アフリカ地区予選において、政治問題から相手から対戦を拒否され続けたイスラエルが1試合も戦わずして代表となったため、急きょ、欧州2位の1チームとの対戦が決定した。
 
 抽選で欧州代表に選ばれたウェールズは、ホーム&アウェーのいずれも2-0で勝利し、初のメジャーイベント出場を達成。そして本大会でも、プレーオフに末にグループリーグを勝ち上がり、敗れた準々決勝では、17歳の天才ペレ擁するブラジルと対戦した。
 
◇1962年チリ大会予選
1分け1敗・2チーム中2位
 スペインとの2チームだけのグループ。勝ったスペインは、モロッコとの大陸間プレーオフを経て本大会出場を果たした。
 
◇1966年イングランド大会予選
3勝3敗・4チーム中2位
 ソ連(本大会4位)、ギリシャ、デンマークとのグループで2位。本大会に進めるのは首位だけで、勝点4差でソ連の後塵を拝した。
 
◇1970年メキシコ大会予選
4敗・3チーム中3位
 本大会で決勝へ進むことになるイタリア、そして東ドイツと同組となり、全敗を喫した。
 
◇1974年西ドイツ大会予選
1勝1分け2敗・3チーム中3位
 ポーランドがイングランドを抑えて予選を突破(本大会でも3位)したことは今でも語り継がれているが、ここにウェールズもいたことは、ほとんど人々の記憶に残っていない。ポーランドには勝利も挙げたのだが……。

チャールズ(写真左)の活躍などで準々決勝まで駒を進めた58年スウェーデンW杯。英国4協会のなかではイングランド(50年スイス大会)に続いてのベスト8進出だった。 (C) Getty Images

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