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敵DFをなぎ倒す鈴木唯人の“グイグイ行く”突破力。イタリア戦で別格の存在感も慢心なし「もっとできた」【U-21代表】

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2022年09月27日

怪我で離脱する時期は「ひたすら身体を強化してきた」

イタリア戦で奮闘した鈴木唯。持ち前の推進力あるプレーで存在感を放った。写真:佐藤博之

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[国際親善試合]U-21日本代表 1-1 U-21イタリア代表/9月26日/カステル・ディ・サングロ(イタリア)

 実績も経験値も、今までの相手とは比較にならない。未来のアッズーリ(イタリア代表の愛称)を担う逸材が揃う相手に対し、自分たちの実力を発揮して価値を示せるか。

「勝負が懸かっている」

 欧州遠征初日に話していた通り、自らの道を切り開くために闘志を燃やす男の存在感はやはり別格だった。

 9月26日に行なわれたU-21日本代表の欧州遠征ラストマッチ。アルベルト・ザッケローニ元日本代表監督も観戦に訪れたU-21イタリア代表戦で、MF鈴木唯人(清水)が圧巻のパフォーマンスで10番に相応しいプレーを見せた。

 22日のU-21スイス代表戦(1-2)では4-3-3のインサイドハーフでスタメン出場した鈴木唯は、イタリア戦は同システムの右ウイングで先発。序盤はチームとして相手の勢いに飲まれたため、良い位置でボールを受ける回数は限られたが、パスを受ければ前を向いて局面を打開していく。

 屈強なイタリアのDFに対しても臆さず、逆になぎ倒しながら前に進んでいく場面も見られるほど。ゴールを狙う姿勢を貫き、多少難しい状況でも何度も強引にフィニッシュに持ち込んだ。守備ではプレスバックでボールを奪うシーンもあり、10番を背負う者としての覚悟と責任感が感じられた。

 時間の経過とともにギアを上げていくと、前半の終盤にポジションを右サイドから中央に移す。45+1分には相手DFを3人引き連れながら、シュートを打ち込むなど貪欲な姿勢で攻撃を牽引した。

 そして、後半開始からは4−2−3−1のトップ下に入ると、さらに輝きが増し、水を得た魚のように生き生きとしたプレーを見せる。チーム全体で高い位置でボールを奪えるようになったため、鈴木唯にボールが入る回数も増加。1トップを務めるFW細谷真大(柏)との連係で崩す場面も増え、0−1で迎えた55分には右CKのサインプレーで同点弾の起点にもなった。

 83分にピッチを去るまで精力的に動き続けた鈴木唯。海外勢に対しても当たり負けせず、持ち前の推進力や個で局面を打開する力は、十分に上のステージでもやれるように思えた。
 
 ただ、本人は自身のプレーに納得はしていない。こう言葉を紡ぐ。

「自身の出来はまあまあだけど、もっとできたと思う。自分の特長であるグイグイ行くシーンは何回か作れたけど、そこからゴールを決め切る力がないといけない。チームが上手くいかない時には、もっともっと流れを良くさせるようなプレーを自分ができるようにしないといけない。その役割を率先してやるのは自分だと思っているので、もっと練習していきたいです」

 イタリア戦のパフォーマンスに満足せず、成長するために何ができるかを常に考える。そのスタンスがあるからこそ、今の自分がある。

 6月のU-23アジアカップでは3ゴールを挙げ、その後のE-1選手権ではA代表入りも期待されたものの、怪我の影響で試合から遠ざかってしまう。だが、そこで自分を見失わずにさらなる成長だけを見据えて日々を過ごしてきた。

 怪我でトレーニングができなかった時期は、徹底的に自分の武器を磨くことに注力。「ひたすら身体を強化してきた。上半身の強化は結構やりましたし、下半身も復帰の時にもう少し一歩目の爆発的なパワーを持ってグイグイ行けるようにしたかったので、ずっとジャンプ系のメニューをやっていました」。地道な積み重ねを経て、より強くなって代表のピッチに戻ってきたのだ。

 今までもそうだったが、上のステージを経験するたびにプレーの基準を上げ、成長するエネルギーに変えてきた。1月のA代表候補合宿では、日本のトップを知って一皮剥けた。今回のイタリア戦で欧州レベルの戦いを知って、どのような成長を遂げていくのか。パリ五輪世代のエース候補は貪欲に、さらなる高みを目ざす。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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