プレミアリーグのボーンマスは現地時間８月30日、スコット・パーカー監督の解任を発表した。

　現在41歳のイングランド人指揮官はかつて、トッテナムやウェストハムなどでMFとして活躍し、イングランド代表としても18試合プレー。2017年に現役引退後、キャリアの最後に在籍したフルアムで監督キャリアをスタートさせ、昨シーズンにボーンマスの監督に就任すると、２部から見事に１部昇格に導いた。

　しかし、今シーズンは開幕節にアストン・ビラを２―０で破るも、２節以降はマンチェスター・シティ、アーセナル。リバプールと、いわゆるビッグ６に名を連ねる難敵に３連敗。３日前のリバプール戦にいたっては、０－９と歴史的大敗を喫していた。

　パーカーは惨敗の後、「我々は少しばかり戦力が足りない。このチームには非常に質の高い選手がいるが、彼らが上がってきたレベルは、初めて経験するものだ。０―９で負けるとは思っていなかったが、このシーズンは、我々にとって本当にチャレンジになると予想していた」と、補強の必要性を訴えていた。だが、ボーンマスは選手を獲得する前に、指揮官の交代で手を打つ選択をした。
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　オーナーのマキシム・デミン氏は、「スコットと彼のチームには、在籍中の努力に対して感謝の意を表したい。昨シーズン、彼の指揮の下で果たしたプレミアリーグ復帰は、我々の歴史の中で最も成功したシーズンの１つとして、常に記憶されることだろう」と労ったうえで、今回の決断理由をこう説明している。

「私たちがチームとして、クラブ全体として進歩し続けるためには、クラブを持続的に運営するための戦略で、一致することが無条件に必要だ。また、お互いを信じ、尊重し合わなければならない。これこそが、このクラブにここ数年大きな成功をもたらしてきたアプローチであり、これからもそこから外れはしないだろう。新監督のサーチは直ちに開始する」

　この発表を受け、英紙『Times』の重鎮記者ヘンリー・ウィンター氏が、ツイッターを更新。オーナーの言動に疑問を呈し、パーカーを擁護する姿勢を見せている。

「オーナーは公の場で批判されることを酷く嫌うが、スコット・パーカーは正しい。ボーンマスには適切な強化が必要だ。マキシム・デミンは当然ながら持続可能な形を求めているが、パーカーは1億5000万ポンド以上を保証されてPLに導いたのに、クラブはたった2400万ポンドしか使わなかった。パーカーにはもっと多くの選手、そして時間が必要だった」

　開幕から４試合でのスピード解任は、吉と出るのか。31日にはウォルバーハンプトンとホームで戦う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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