下馬評通りに勝ち上がったローマと、今大会トップの得点力で勝ち進んだフェイエノールトによるヨーロッパカンファレンスリーグの決勝は、日本時間5月26日にアルバニアで開催される。今シーズンからスタートした新コンペティションの初代王者に輝くのは――。
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ヨーロッパカンファレンスリーグ決勝
ローマ VS フェイエノールト
日本時間5月26日4:00キックオフ
会場/アレーナ・コンベターレ(ティラナ/アルバニア)
●ローマ(セリエA/イタリア)
今大会成績(準決勝終了時):7勝3分2敗/27得点・15失点
●フェイエノールト(エールディビジ/オランダ)
今大会成績(準決勝終了時):8勝4分0敗/28得点・15失点
1960-61シーズンのフェアーズ・カップ(現行のヨーロッパリーグの前身で、1970-71シーズンまでの名称。以後、2008-09シーズンまではUEFAカップ)で優勝して以来、61年ぶりとなる欧州カップ戦制覇に王手をかけるローマの最大の武器は、切れ味鋭いカウンターだ。
今大会9ゴールの主砲エイブラハム、準々決勝第2レグのボデ/グリムト戦でハットトリックを達成したザニオーロをオープンスペースへ走らせてゴールに襲い掛かる。
ローマは5月20日に行なわれたセリエA最終節でトリノに快勝。来シーズンのEL出場権を獲得し、チームの士気は上がっている。
もちろん、カップ戦に強いモウリーニョ監督の存在も頼もしい。決勝進出時にむせび泣いた名将の情熱は、チームを勝利へと突き動かす源になるはずだ。
勝敗の鍵はカウンターとハイプレス
一方、フェイエノールトの生命線は、トップ下のティルとCFのデッセルスだ。
前者のオランダ代表MFは国内リーグで15得点、後者のナイジェリア代表FWは今大会唯一の二桁ゴールと目覚ましい結果を残している。ハイプレスによる守備での貢献度も高い両雄は、攻守に渡ってローマを苦しめそうだ。
懸念は、サイドの主力である左SBのタイレル・マラシアと右ウイングのリース・ネルソンの状態だ。ともに怪我から復帰できるか微妙なところで、出場できたとしてもコンディションに不安が残る。
フェイエノールトが優勝となれば、小野伸二やヨン・ダール・トマソンらを擁し、ヨーロッパリーグの前身となるUEFAカップを制覇した2001-02シーズン以来20年ぶりの快挙となる。
チームのタレント力では劣るものの、ローマ優位の下馬評を覆し、ヨーロッパカンファレンスリーグ初代王者の栄冠を掴めるか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部