「語学学習×サッカー」の新アプリが人気な理由。パリSGに続きJクラブでも導入か?【独占インタビュー】

カテゴリ:ワールド

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2022年04月16日

アプリの原点はイギリス政府の教育プログラム。

メッシ、ネイマール、エムバぺらを擁するスター軍団のパリSGがサポートする語学アプリが日本初上陸。(C)Getty Images

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 日本人の海外進出にとって大きな壁となっているのが、「語学」の問題だ。
 
 世界共通語である英語も、日本人で超時間の会話が可能なスピーカーはまだまだ限られる。英語が第一言語以外の国における「英語能力指数」は、2020年のデータで100カ国中55位。日本の英語能力は5段階の下から二番目に当たる「低い」に認定されているほどだ。
 
 サッカー界に目を向けても、パフォーマンス以前に語学力やコミュニケーションの問題でヨーロッパ進出が失敗に終わった日本人選手は枚挙に暇がない。逆に長谷部誠や吉田麻也、川島永嗣などが長くヨーロッパで活躍できているのは、語学力の高さと決して無関係ではない。
 
 サポーターにとっても、語学力はメリットだらけだ。応援するクラブや選手の情報をダイレクトに掴みにいけるし、サインや撮影をねだる際も有効で、海外での観戦旅行も存分に楽しめる。
 
 そんな日本のサッカー選手およびファンに打って付けの語学学習アプリが、今年3月にリリースされた『GOAL(GO And Learn)TM-パリサンジェルマンと学ぼう』(以下、『GOALアプリ』)だ。パリサンジェルマンのトッププレーヤーと一緒に、英語、フランス語、スペイン語が学べるとあって、今にわかに話題を呼んでいる。その戦略的事業提携法人である株式会社FiveHangoutsの代表取締役で、GOAL APP JAPAN株式会社の取締役も兼務する淵上優氏に、開発までの経緯、そして日本でのビジネス展開について話を聞いた。
 
――まずは、『GOALアプリ』の開発経緯を教えてください。
 
「この『GOALアプリ』の原点は、『プレーイング・フォー・サクセス』という1997年に始まったイギリス政府のプログラムにあります。サッカーやラグビー、クリケットなどのクラブで7歳から14歳くらいの子供たちに英語や算数を教える試みで、最終的にはイングランド・サッカー協会の管轄下でプレミアリーグのアカデミーを含む92個のサッカークラブで導入されました。時おりトップチームの選手も、教師役を担ってくれるんですよ。私たちはそれを「ヒーロー・ティーチャー」と呼んでいます。彼らがアカデミーの子供たちに勉強を教えると、学習意欲がすごく向上するというデータが出たんです。憧れの選手が勉強を教えてくれるなんて、それはやる気が出ますよね(笑)。イギリスではすでに50万人以上の子供がこの教育を受けて育っています。このプロジェクトに関わったのが、イギリス本社の創業者であるケビン・スコットです。イギリスでの成功例があったので、同じコンセプトで語学学習アプリにしたらユニークじゃないかというのがアイデアの根本です。世界中に様々な言語を学べるアプリを広げて、各サッカークラブに協力を依頼する。そんなビジネスモデルです」
 
――このビジネスが日本に持ち込まれたのは、どんな経緯だったのでしょうか?
 
「このプログロムを進めていた方々の中は、以前からこの素晴らしいスキームを世界に広げていきたいという思いがあったそうです。中でもケビンは日本でもビジネスをしていて、日本語も上手いんですよ。私は知り合いから彼を紹介されて、日本をきっかけにどんどん海外展開をしたいと。話を聞くうちにどんどん興味が湧いて、一緒にビジネスをすることになりました」
 
――アイデアが固まってから、立ち上げまでにはどれくらいの時間がかかったのでしょうか?
 
「1年はかかりましたね。ビジネスモデル自体はわかりやすいし成立もしていたんですが、日本は海外から持ち込まれた新しいビジネスに関しては法務上の問題が色々と複雑で、なかなか大変なんです。日本法人が銀行口座を開くのも最初は一苦労でした」
 
――『GOALアプリ』には、「加速学習サイクル」が導入されているそうですね。これはイギリスでも使われていたプログラムですか?
 
「そうです。この加速学習サイクルの発案者であるアリスター・スミスさんは長く教育関係の仕事をしていて、ケビンとは20年来の付き合いだそうです。アリスターさんは脳科学や記憶学習のスペシャリストで、イギリスの教育業界では超有名人。そうした素晴らしい実績を持つ方の学習サイクルを取り入れていることは、『GOALアプリ』の大きな特長の1つですね」
 
――加速学習サイクルというのは、具体的にどういったものなんでしょうか?
 
「語学を学ぶにしても、単語を丸暗記するのではなく、日々の生活をイメージしたより実践的な学習サイクルです。4段階のステップがあって、その4つのステップでシーンを学んでいくイメージですかね。アリスターさんによれば、人間の脳はより具体的なイメージを持つと活性化が進むそうです。日本の英語教育はいまだ、詰め込み型です。単語帳で全部覚えろとか、テスト範囲がここだから覚えろとか、TOEICで何点とるための方法とか。だから最近は小学校から英語教育が始まっているのに、ほとんどの日本人が英語を喋れない。あれだけ長く勉強していて、単語の意味もある程度はわかっているのに、もったいないですよね。これはやっぱり学び方の問題だなと思います」
 
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