【試合内容】
　序盤から堅守速攻の構えを見せた甲府に対し、FC東京はボールを保持して優位に展開。前半の終盤から前田やN・バーンズにボールを集めながら徐々にチャンスを創出すると、スコアレスで折り返した62分に猛攻が結実する。右クロスから羽生のシュートのはねかえりを、高橋が低く抑えた右足ボレーを突き刺し均衡を破る。
 
　その後、甲府のスピードを活かした反撃に晒されるも、83分に迎えた阿部拓の決定的シュートはGK榎本が右手一本でセーブ。森重を中心とした最終ラインも抜群の安定感を示し、最後まで１点のリードを守り切った。

【チーム採点・寸評】
甲府　５
相手SBの積極的な攻め上がりに牽制され、左サイドを起点とした攻撃が機能不全に。スコア以上の完敗だった。
 
FC東京　６
前田、N・バーンズのキープ力とサイドアタックを織り交ぜて優位に展開。局面での攻防、試合の進め方を見ても、一枚上手だった。
 
【甲府｜採点・寸評】
GK
１　河田晃兵　６
１失点したものの、味方のミスをたびたびフォロー。飛び出し、判断、反応も良く、最少失点にとどめた。
 
DF      
41　土屋征夫　5.5
相手のスピードに後手を踏む場面も。闘志むき出しのプレーは健在で、前田とのマッチアップは見応え十分だった。
 
 
３　畑尾大翔　５
「中央でプレーする自分がもっとリスクを背負って、サイドの選手を高い位置に押し出してやれば良かった」と悔やむ。
 
17　津田琢磨　５
クロスボールと、N・バーンズの対応に手を焼く。相手が逃げ切りに入ってから、やっと得意のフィードを披露。
 
MF
28　橋爪勇樹　5.5
25分にハイボールの競り合いで側頭部を強打。脳震盪を起こし、前半途中での交代を余儀なくされた。
 
18　下田北斗　4.5
徹底マークに遭い、前半から起点になれず……。試合後は「自分の力不足でした」と猛省した。
 
６　マルキーニョス・パラナ　５
スペースに動きパスを引き出すなど、気の利いたプレーも見せたが、攻撃面での貢献に物足りなさが残る。
 
27　阿部翔平　５
羽生、松田のふたりを、ひとりでケアする形に。守備に追われて、攻撃面での持ち味を発揮できなかった。
 
FW     
23　稲垣　祥　５
橋爪の交代で、前半途中から右WBでプレー。ラストパスの精度に欠けたが、臆せずトライし続けて欲しい。
 
９　阿部拓馬　５
同サイドの相棒、阿部翔が低い位置に押し込まれ、機能せず。唯一のチャンスはGK榎本の好セーブに防がれた
 
10　バレー　4.5
ボールが入らず、収まらず。唯一の見せ場だった44分の中央突破も、守備陣にシャットアウトされた。
 
交代出場
 
FW
15　伊東純也　５
負傷の橋爪に代わって、30分から出場。オフサイドラインをかいくぐれず、遠い位置からのシュート１本にとどまった。
 
DF
８　新井涼平　5.5
伊東、松本の速さを活かすため、ボランチの位置から裏へのパスを狙い続けたが、どれもチャンスにはつながらなかった。
 
MF
24　松本大輝　5.5
左サイドから果敢に仕掛けるが、スピードを利した突破は見られず。切り札としての役目は果たせなかった。
 
監督
佐久間悟　５
相手の勢いが増した後半序盤に、なにかしら手を打ちたかった。終盤は阿部翔を左CBに配置転換したオプションを披露も、結果にはつながらず。