今シーズンのテーマは「継続と改善」
「ボールを長く持つことではなく、攻撃の主導権を握ってゴールに向かってプレーすることが大事だと思っている」
2年前に監督に就任して以来、ことあるごとに長谷部茂利監督が口にしている言葉。3節・札幌戦の前半はまさに、その言葉を体現するような内容だった。ボール支配率で大きく上回ったのは札幌。しかし、札幌のシュートを立ち上がりのミスから許した1本に抑え、自らは6本のシュートを放ち、PKを奪ったシーンをはじめ、いくつもの決定機を作り出した。
2トップを起点にしてセカンドボールを拾って攻め上がるのは昨年までに築いた攻撃の形。加えて、札幌のプレスを小気味よいテンポのバス回しでかわして素早くゴール前へ運ぶ形からチャンスも作った。
「自分から前に入れるのか、それとも人から入れるのかというところをしっかりと判断しながらやれた」と中村駿は話すが、これも攻撃面の改善点として「人を変えて、あるいは角度を変えながら前へ運ぶこと」と話していた長谷部監督の言葉を表現したものだ。
札幌戦だけではない。ここまでの3戦も同じような形で試合の主導権を握った。昨年までに築いた高い位置からのプレスに始まるアグレッシブな守備とゴール前での粘り強さをそのままに、奪ったボールをいかに効果的に攻撃につなげるかという課題を改善。持ち味である縦に速いカウンターに加え、ボールを意図的に動かしながらシュートチャンスに結び付ける形を何度も見せてきた。長谷部監督は今シーズンのテーマとして「継続と改善」を掲げるが、福岡は確実に進化の跡を見せている。
その一方で結果は3試合連続ドロー。どの試合でも攻撃の主導権を握る時間を作り出して勝利に向けての道筋をたどりながらも、ゴールが奪えずに勝利を逃してきた。攻撃の形は作っている。チャンスも迎えている。そしてシュートまで持ち込んでもいる。だが、相手のスーパーセーブに阻まれ、ゴールポストをわずかに外れ、ここまで1得点にとどまっている。
2年前に監督に就任して以来、ことあるごとに長谷部茂利監督が口にしている言葉。3節・札幌戦の前半はまさに、その言葉を体現するような内容だった。ボール支配率で大きく上回ったのは札幌。しかし、札幌のシュートを立ち上がりのミスから許した1本に抑え、自らは6本のシュートを放ち、PKを奪ったシーンをはじめ、いくつもの決定機を作り出した。
2トップを起点にしてセカンドボールを拾って攻め上がるのは昨年までに築いた攻撃の形。加えて、札幌のプレスを小気味よいテンポのバス回しでかわして素早くゴール前へ運ぶ形からチャンスも作った。
「自分から前に入れるのか、それとも人から入れるのかというところをしっかりと判断しながらやれた」と中村駿は話すが、これも攻撃面の改善点として「人を変えて、あるいは角度を変えながら前へ運ぶこと」と話していた長谷部監督の言葉を表現したものだ。
札幌戦だけではない。ここまでの3戦も同じような形で試合の主導権を握った。昨年までに築いた高い位置からのプレスに始まるアグレッシブな守備とゴール前での粘り強さをそのままに、奪ったボールをいかに効果的に攻撃につなげるかという課題を改善。持ち味である縦に速いカウンターに加え、ボールを意図的に動かしながらシュートチャンスに結び付ける形を何度も見せてきた。長谷部監督は今シーズンのテーマとして「継続と改善」を掲げるが、福岡は確実に進化の跡を見せている。
その一方で結果は3試合連続ドロー。どの試合でも攻撃の主導権を握る時間を作り出して勝利に向けての道筋をたどりながらも、ゴールが奪えずに勝利を逃してきた。攻撃の形は作っている。チャンスも迎えている。そしてシュートまで持ち込んでもいる。だが、相手のスーパーセーブに阻まれ、ゴールポストをわずかに外れ、ここまで1得点にとどまっている。
大きな問題を抱えているわけではない。だがゴールが遠い。「サッカーは大量得点、大量失点をするというようなスポーツではなく、1点の重みがあるスポーツ。そこが今日は出た」(長谷部監督)。それは過去の2戦にも共通する想いだろう。
もちろん勝ちたかったという想いは強い。だがリーグ戦は勝点を争う舞台。負けていないという状況は決してネガティブなものではない。福岡が次の自分に向かって進んでいるのは明らかで、今の状況は、そのために通らなければいけない道と言えるだろう。
「そう簡単ではないが、公式戦が始まってから10試合、15試合やった時に『そこにちょっと手がかかったね』というようなことになったら一番いい」
これは開幕前に攻撃の改善について問われた時に長谷部監督が口にした言葉。最後の質を上げるためのトレーニングを続けるのは、今までも、そしてこれからも変わらない。その積み重ねの先に、もうひとつ上の福岡の姿がある。
取材・文●中倉一志
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もちろん勝ちたかったという想いは強い。だがリーグ戦は勝点を争う舞台。負けていないという状況は決してネガティブなものではない。福岡が次の自分に向かって進んでいるのは明らかで、今の状況は、そのために通らなければいけない道と言えるだろう。
「そう簡単ではないが、公式戦が始まってから10試合、15試合やった時に『そこにちょっと手がかかったね』というようなことになったら一番いい」
これは開幕前に攻撃の改善について問われた時に長谷部監督が口にした言葉。最後の質を上げるためのトレーニングを続けるのは、今までも、そしてこれからも変わらない。その積み重ねの先に、もうひとつ上の福岡の姿がある。
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