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代表初ゴールから一気にブレイク。若きストライカー植木理子が語る感謝の想い【女子アジア杯】

カテゴリ:女子サッカー

西森彰

2022年02月04日

中国戦を「今後に向けて糧になる試合にしたい」

大会通算5得点の植木。なでしこジャパンの新エースとして、今後の活躍に期待がかかる。(C)AFC

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 女子アジアカップの準決勝。なでしこジャパンは中国の抵抗に苦しんだ。中国はそれまで攻撃の中心となっていた7番のワン・シュアンがベンチスタート。CFで起用してきたワン・シャンシャンをCBに移した。

 その一方で、日本の最終ラインからのビルドアップにプレッシャーをかけ、ボランチへのパスコースを寸断。ゲームを作るよりも、日本のサッカーを封じることを徹底してきた。

 日本はボールを握りながらも、チャンスは少ない。そんな中でも、日本の成長株はしっかりと働いた。26分、宮澤ひなたにボールが入ったところで、中国ゴールのニアサイドへ向かって植木理子が一気に走り込んだ。

 今大会は、こういったゴール前のシーンで相手選手と接触し、一度ならず身体を強打しているのだが、「泥臭さ」をキーにするFWはこのシーンでも「自分の良さを出そう」と身体を投げ出して、宮澤からの折り返しをきれいに叩き込んだ。

 中国に追いつかれて突入した延長戦では「押し込まれている時間帯に、自分ができることをすべてやろう」とポストプレーをこなして起点になり、長谷川唯とのパス交換でチャンスを作るなど、チームのエンジンを再点火する。

「できるだけ前にボールを運んだり、チャンスメイクのところは意識していました。日本の流れに持って行くことができた時間帯もあったので、それは個人としてもよかったかなと思っています」

 そして、幾度かのチャンスを経て、103分、「こういう膠着した試合では大事になる」と話し合っていたセットプレーで再び、ニアへダッシュ。長谷川の浮き球に、今度は地上数十センチの位置での低空ヘッドで合わせて、追加点を挙げた。

「練習の中であの形をやっていたわけではないんですけれども、長谷川選手とは(2020年までベレーザで)一緒にプレーしている時間が長かったので。自分はニアに突っ込んでいくのが良さなので、そこにいいボールが来ました」

 この2点目についてはVAR判定に。植木は「正直、自分はオフサイドかなと思っていた」が、チェックの結果、正式にゴールが認められ、これで今大会5得点。自分にできることをやったうえで112分、ピッチから退いた。
 
 結局、植木が退いた後、残り2分というところで、日本はセットプレーの流れから、中国に追いつかれてPK戦で敗れてしまう。

「結果として負けたことがすべてだと思うのですごく悔しいです。個人的にゴールは決めましたけども、後半チャンスが何度もあったなかで、90分で試合を決められなかったのは、今の自分の実力。今後に向けて糧になる試合にしたいと思います」

 なでしこジャパンは大会3連覇を逃したが、選手それぞれが得たものもあった。ミャンマーとの初戦における代表初ゴールから一気にブレイクした植木は「年齢が上の選手たちに活かしてもらった」という感謝の思いを語る。

「いろいろな選手と2トップを組むなかで、一緒にやる選手が私のやりやすいように動いてくれたり、コミュニケーションをとってくれたりしたので、すごくやりやすかったです。私自身の力で打開できたりするシーンが、もっと増えればいいのかなと思います」

 若きストライカーに、恩返しの機会は、たくさん用意されている。

取材・文●西森彰(フリーライター)

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