近年のユベントスを代表してきたひとりに、まさかの宿敵への移籍報道が浮上している。
イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は1月14日、インテルが今夏にユベントスのパウロ・ディバラを狙うかもしれないと報じた。ユーベの10番を背負う28歳のアルゼンチン代表FWは、今シーズン限りで現行契約が満了。以前から延長を巡り、合意がたびたび報じられながらも、新契約締結は実現していない。
ユベントスのマウリツィオ・アリバベーネCEOは12日、インテルとのスーペルコッパ(●2ー3)を前に、「10番を背負う者は、我々にとってのその重みを分かっていなければいけない」と口にした。去就が注目されるディバラに対して厳しい言葉だ。
一時は年俸800万ユーロ(約10億円)、ボーナス200万ユーロ(約2億5000万円)の計1000万ユーロ(約12億5000万円)で新契約がまとまると報じられていたディバラ。だが、アリバベーネの発言も含め、選手とクラブの間に緊張が漂っているとの報道は少なくない。
アルゼンチンからは、ディバラがユベントスの対応に不満を抱き、契約を延長しないことで決意を固めたとの報道も浮上した。『Gazzetta dello Sport』紙によれば、選手周辺はこれを否定しているようだ。だがそれは、ユーベ残留が既定路線であることを意味するわけではないかもしれない。
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今シーズン限りの契約は延長交渉が停滞
ユベントスで長らく仕事をしたインテルのジュゼッペ・マロッタCEOは、以前からディバラを高く評価している。インテルがマウロ・イカルディをパリ・サンジェルマンに放出した2019年夏も、当初はディバラとのトレードを画策したとされる。
もちろん、インテルは財政面で余裕があるわけではない。同紙は、インテルも合計1000万ユーロの年俸を払うことはできず、特に基本給の要望引き下げは必要と指摘した。ただし、アルトゥーロ・ビダルとマティアス・ベシーノが今季終了後に退団すれば、税込みで1600万ユーロ(約20億円)の人件費削減になるとも伝えている。
インテルとユベントスのライバル関係などは周知のとおりだが、「ただの嫌がらせと表現するのは正しくない。それ以上のこと、具体的なアイデアだ」と続けた。
「ディバラが加われば、インテルにとって戦力的な補強だけでなく、象徴的な価値としても大きい」
マロッタCEOはユーベ時代から数々のフリートランスファーを実現させてきた。記事は、「ディバラがフリーならあまりにおいしすぎで、インテルの食欲をそそらないはずがない」と注目している。
インテルは昨夏、クリスティアン・エリクセンの健康問題を受け、ミランとの契約延長が実現していなかったハカン・チャルハノールを獲得した。果たして、2年連続でライバルクラブの10番をフリーで獲得するのだろうか?
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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