関東リーグ1部終盤から絶好調の前線トライアングル
[インカレ準決勝]駒澤大3-0明治大/12月18日(土)/NACK
駒澤大が誇る最前線の『MAT』が関東1部リーグ終盤から恐るべき破壊力を見せつけている。182cmの関東大学リーグ1部得点王の土信田悠生(ロアッソ熊本内定)、184cmの屈強なストライカー・宮崎鴻(栃木SC内定)のツインタワーと、169cmの高速アタッカー・荒木駿太(サガン鳥栖内定)の前線のトライアングルは今、大学サッカー界で最も旬なアタッカーユニットだ。
シーズン序盤は土信田か宮崎のどちらかがスタメンで、途中で交代する形が多かったが、2人を共存させてみると、大きな相乗効果が生まれた。
駒澤大が誇る最前線の『MAT』が関東1部リーグ終盤から恐るべき破壊力を見せつけている。182cmの関東大学リーグ1部得点王の土信田悠生(ロアッソ熊本内定)、184cmの屈強なストライカー・宮崎鴻(栃木SC内定)のツインタワーと、169cmの高速アタッカー・荒木駿太(サガン鳥栖内定)の前線のトライアングルは今、大学サッカー界で最も旬なアタッカーユニットだ。
シーズン序盤は土信田か宮崎のどちらかがスタメンで、途中で交代する形が多かったが、2人を共存させてみると、大きな相乗効果が生まれた。
形は3トップだが、時には1トップ2シャドーになる。この時、1トップの位置は土信田と宮崎が状況を見て入れ替わる。時にはこの2人がサイドに開いて、落としたところを中央に張り出した荒木が仕掛けるという形もある。
相手からすれば的を競り合いにめっぽう強い2人のターゲットマンが流動的に動くことで、マークを絞りきれない。かつ2人とも弾くだけではなく、しっかりと収めてから周りに展開できるだけに、そうなると2人のポジショニングを見てスペースを狙ってくる荒木の能力を最大限に引き出されてしまう。
2ターゲットに意識がいけば荒木がフリーになり、荒木に注意を払うと、2人に簡単に収められてしまう。後方から質の高いフィードが多く届く状況下で、これらの判断を組織として的確に下すことは難しい。
「監督からは『前線の3人で攻撃を完結させろ』と言われています。カウンターが多いチームで、どうしても攻撃の枚数が少なくなることも多いからこそ、僕らもそこを意識しています」(宮崎)
関東リーグ終盤からインカレ準々決勝までは土信田が7試合連続ゴールを叩き出すなど、驚異的なペースでゴールを量産。そして明治大とのインカレ準決勝でもこの3人が前線で明治大の守備陣を混乱に陥れた。
26分、ゴール前のボールを宮崎、土信田がヘッドで繋ぎ、最後は荒木が鮮やかなループシュートを決めた。32分にはMF江﨑巧朗のクロスをDF桧山悠也がヘッドで押し込んで追加点。その後は明治大の猛攻を堅守で阻むと、79分には左サイドを突破した桧山のクロスをゴール中央で土信田がヘッドで落とすと、これに反応した宮崎が身体で押し込んで、試合を決定づける3点目。
土信田2アシスト、荒木と宮崎が1ゴールずつと、まさに『MAT』が猛威を振るって、3大会ぶり10回目の決勝進出を決めた。
3年前は法政大の前に0-1で敗れ、準優勝に終わった。この試合でベンチ入りするも出番がなかった荒木は、「この決勝のピッチに立ちたいとずっと思ってやってきた。それが来週叶うので、出場したら悔しい思いをした先輩たちの借りを返して優勝したい」と意気込みを語った。
決勝で『MAT』はどんな連係を見せてくれるのか。駒澤大の右肩上がりの快進撃の中心にいる彼らの爆発によって、今年の大学サッカーを締めくくることができるのか。ぜひ決勝では彼らの存在感、連係、ゴールに結びつける力に注目をしてほしい。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
相手からすれば的を競り合いにめっぽう強い2人のターゲットマンが流動的に動くことで、マークを絞りきれない。かつ2人とも弾くだけではなく、しっかりと収めてから周りに展開できるだけに、そうなると2人のポジショニングを見てスペースを狙ってくる荒木の能力を最大限に引き出されてしまう。
2ターゲットに意識がいけば荒木がフリーになり、荒木に注意を払うと、2人に簡単に収められてしまう。後方から質の高いフィードが多く届く状況下で、これらの判断を組織として的確に下すことは難しい。
「監督からは『前線の3人で攻撃を完結させろ』と言われています。カウンターが多いチームで、どうしても攻撃の枚数が少なくなることも多いからこそ、僕らもそこを意識しています」(宮崎)
関東リーグ終盤からインカレ準々決勝までは土信田が7試合連続ゴールを叩き出すなど、驚異的なペースでゴールを量産。そして明治大とのインカレ準決勝でもこの3人が前線で明治大の守備陣を混乱に陥れた。
26分、ゴール前のボールを宮崎、土信田がヘッドで繋ぎ、最後は荒木が鮮やかなループシュートを決めた。32分にはMF江﨑巧朗のクロスをDF桧山悠也がヘッドで押し込んで追加点。その後は明治大の猛攻を堅守で阻むと、79分には左サイドを突破した桧山のクロスをゴール中央で土信田がヘッドで落とすと、これに反応した宮崎が身体で押し込んで、試合を決定づける3点目。
土信田2アシスト、荒木と宮崎が1ゴールずつと、まさに『MAT』が猛威を振るって、3大会ぶり10回目の決勝進出を決めた。
3年前は法政大の前に0-1で敗れ、準優勝に終わった。この試合でベンチ入りするも出番がなかった荒木は、「この決勝のピッチに立ちたいとずっと思ってやってきた。それが来週叶うので、出場したら悔しい思いをした先輩たちの借りを返して優勝したい」と意気込みを語った。
決勝で『MAT』はどんな連係を見せてくれるのか。駒澤大の右肩上がりの快進撃の中心にいる彼らの爆発によって、今年の大学サッカーを締めくくることができるのか。ぜひ決勝では彼らの存在感、連係、ゴールに結びつける力に注目をしてほしい。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)